「ナンプレ(Number Place)」は、縦 9 マス × 横 9 マスのマス目に、1 〜 9 の数字を入れるパズルです。ルールは次の 3 つだけ。
- ✅ 空白のマスに、1 〜 9 の数字を 1 つずつ入れます。
- ✅ 同じ数字が、同じ行や列に重ならないようにします。
- ✅ 太線で囲まれた 3 × 3 のブロックでも、数字が重ならないようにします。
このツールでは、必ず答えが 1 つだけの「一意解」問題 のみを出題します。答えが複数あるような問題は出ないので、安心して取り組めます。「ナンプレ頭脳トレーニング」で、ぜひ、頭を鍛えてください。
(「ナンプレ」は、国際的には『数独(Sudoku)』としても知られています)
中級以上のナンプレでは、候補を管理し、情報を整理して論理的に推理する力 が求められます。基本は 消去法 で解いていきます。
難易度が上がると、候補の配置パターンから不要な候補を除くパターン認識型技法が重要になります。この技法では、特定の候補の並びを手がかりに、不要な候補を絞り込んでいきます。ここでは、中級・上級の入門編として代表的な思考法を紹介します。
基礎技法
- 1行1数字の原則:それぞれの 行・列・3 × 3 のブロック には、同じ数字を重複して入れることはできません。
- 消去法:不可能な数字を候補から除くことで、残った数字が確定につながります。
- ロックされた候補(Locked Candidates):特定の数字の候補が、ブロック内で行または列に限定される場合に生じます。
※ このカテゴリには「ポイント法(Pointing)」および「ボックス線交差(Box-Line Reduction)」が含まれます。
- 候補数字のメモ:候補が複数ある場合、メモをしておくと役立ちます。
※このツールの「メモ機能」では、候補を簡単に記入・消去ができます。
中級技法:パターン認識の基本
- 裸のシングル(Naked Single):あるマスに入る候補が 1 つしかないとき、その数字が確定します。
- 隠れたシングル(Hidden Single):ある行・列・ブロックの中で、候補として特定の数字が入れられるマスが 1 つしかない場合、そのマスにその数字が確定します。
- ブロックによる候補除外(Claiming Candidates):候補が一つの行または列に集中しているとき、他のブロック内のマスからその数字を除外できます。
- 数字ごとの候補確認(Scanning / Crosshatching):1つの数字に注目して盤面全体を見渡す方法で、日本語では「スキャン」や「数字ごとのチェック」とも呼ばれます。
さらに上級を目指して、「Xウィング」「ソードフィッシュ」などの技法にも挑戦してみましょう。
中級技法:候補配置の見極め
🔶 ポイント法(Pointing Pairs / Triples)
特定の数字の候補が、1 つのブロック内で、同じ行(または列)上にのみ存在する場合、その行(または列)の他のブロックにある同じ行(または列)のマスから、その数字の候補を除外できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | |||||||||
| 2 | 3 | 3 | 3 | ||||||
| 3 |
🔶 ボックス線交差(Box-Line Reduction)
特定の数字の候補が、1 つの行(または列)上で、1 つのブロック内にしか現れない場合、そのブロック内の他のマスから、その数字の候補を除外できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 7 | ||||||||
| 2 | 7 | ||||||||
| 3 | 7 |
上級入門:候補配置を読む力
中級までは「個別のマス」に注目するのが主ですが、上級では「候補全体の配置パターン」を読み解く力が求められます。
上級技法:高度なパターン認識
🔶 Xウィング(X-Wing)
特定の数字が、2つの行(または列)で、それぞれ同じ2つの列(または行)にのみ現れる場合、その共通する列(または 行)内の他のマスから、その数字の候補を除外できます。
・行 2 と行 5 で、「 5 」が列 4 と 6 にのみ現れる場合、列 4・6 の他のマスから「 5 」の候補を除外できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 5 | 5 | |||||||
| 5 | 5 | 5 |
🔶 ソードフィッシュ(Swordfish)
Xウィングの拡張版で、特定の数字の候補が 3 つの行(または列)にまたがり、それぞれ共通する 3 つの列(または行)にだけ現れるとき、その共通部分以外からその候補を除外できるテクニックです。
候補全体の分布を視野広く捉える必要があり、ある程度の慣れと空間把握力が求められますが、基本の考え方はXウィングと同じです。
・行 1・4・7 で、「 7 」が列 2・5・7 にしか現れない場合、列 2・5・7 の他のマスから「 7 」の候補を除外できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 7 | 7 | 7 | ||||||
| 4 | 7 | 7 | 7 | ||||||
| 7 | 7 | 7 | 7 |
🔶 XYウィング(XY-Wing)
XYウィングは、3 つのマスの候補の組み合わせと位置関係に注目したテクニックです。
中心となるマス(ピボット)と、そのピボットと一対一でつながる2つのマス(ウィング)が構成されます。
それぞれのマスが「XY」「XZ」「YZ」といった2候補の組み合わせを持っており、ウィング 2 つが共通して持つ候補(Z)を、その 2 つのウィングマス両方が見えるマスから除外できます。
例:次のように3つのマスがあり、候補が以下の通りの場合:
・マスA(行 2 列 3):2,3(XY)
・マスB(行 2 列 7):2,4(XZ)
・マスC(行 5 列 3):3,4(YZ)
このとき、マスBとマスC両方から見えるマスから「 4 」を除外できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 2,3 | 2,4 | |||||||
| 3 | |||||||||
| 4 | |||||||||
| 5 | 3,4 |
🔶 XYZウィング(XYZ-Wing)
あるマスに 3 つの候補(XYZ)があり、それぞれに 2 つずつの候補(XY、XZ、YZ)を持つマスが接している場合、3 マスすべてから見えるマスから共通の候補(Z)を除外できます。
・マスA(行 3 列 3):1,2,3(XYZ)
・マスB(行 3 列 5):1,2(XY)
・マスC(行 5 列 3):1,3(XZ)
このとき、3 マスすべてに見えるマスから「1」を除外できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | |||||||||
| 3 | 1,2,3 | 1,2 | |||||||
| 4 | |||||||||
| 5 | 1,3 |
🔶 チェーン技法(Nice Loop / 連鎖消去)
複数のマスを「強リンク」「弱リンク」でつなぎ、ループを形成して矛盾を導き出し、特定の候補を除外する技法です。
「強リンク」とは、ある候補がその領域内でちょうど 2 つのマスにしか存在しない場合に成立する関係で、「弱リンク」は、それ以外のマス同士をつなぐ関係です。
特に強・弱リンクを交互にたどってループ(輪)ができるとき、矛盾から特定の候補を除外できることがあります。
ループ内で「 1 」が同時に成立できない矛盾が生じた場合、全てのマスから「 1 」を除外できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | |||||||||
| 3 | 1,2 | 1 | |||||||
| 4 | 2 | 1,2 | |||||||
| 5 |
・C3(1,2)―強リンク → C5(1)
・C5(1)―弱リンク → D6(1,2)
・D6(1,2)―強リンク → C3(1,2)
よって、C3・C5・D6すべてのマスから「 1 」を除外できます。
🔶 スリー・ダブリュー・ウィング(3W-Wing)
同じ 2 つの候補(例:1,2)を持つマスA・Bと、それぞれと見える範囲にあるマスC(1,3)が存在する場合、
Cの位置関係によって、Cと共通範囲にあるマスから「 3 」を除外できる技法です。
・マスA(行3列3):1,2
・マスB(行5列5):1,2
・マスC(行3列5):1,3(AとCは同じ行、BとCは同じ列)
→ Cが「橋渡し役」になり、Cと同じ行・列・ブロックのマスから「 3 」を除外できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | |||||||||
| 3 | 1,2 | 1,3 | |||||||
| 4 | |||||||||
| 5 | 1,2 |
🔶 カラー・リング(Coloring)
候補(例:3)を持つマスに色を付けて、矛盾があるかどうかを調べ、候補を除外する技法です。
同じ色の「 3 」が同じ行・列・ブロックに複数存在すれば矛盾となり、その色の候補をすべて除外できます。
赤の「 3 」が同じ列に2つ存在 → 矛盾 → 赤の「 3 」をすべて除去できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 3 | 3 | |||||||
| 3 | 3 | ||||||||
| 4 | 3 | 3 |
🔶 ALS(Almost Locked Sets)
「n個のマスにn+1個の候補」を持つグループは「ほぼロックセット(ALS)」と呼ばれます。
2 つのALSが共通の候補を持ち、その候補が互いに排他的にしか配置されない場合、
他のマスからその共通候補を除外できます。
・ALS1:C3, C4(候補:1,2,3)
・ALS2:C5, C6(候補:2,3,4)
→ 共通候補「 2 」「 3 」が互いに排他的にしか入れられない場合、他のマスから「 2 」「 3 」を除外できます。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 1,2,3 | 1,2,3 | 2,3,4 | 2,3,4 |
攻略のコツや注意点
- ミスを恐れず試行錯誤:仮定法も時には有効ですが、前提の正しさを逐一検証する意識を持ちましょう。
- パターンに気づく力を鍛える:同じ配置を何度も見ることで、感覚が養われます。
- 仮置きに頼りすぎない:むやみに数字を仮に入れて試すのは、混乱の元です。
- メモのしすぎに注意:全マスにメモを書き込むと情報が多すぎてかえって混乱します。絞り込めた時点で整理しましょう。
- 矛盾を感じたら戻る:何かがおかしいと感じたら、ひとつ前の判断を見直しましょう。
- 解けた問題を振り返る:自分の使った技法を意識的に記録すると、次のステップにつながります。
-
難易度を選ぶ
「初級」「中級」「上級」などから難易度を選びます。 -
「問題生成」ボタンを押す
パズルの問題が自動で表示されます。 -
空いているマスに数字を入力
画面上の入力ボードで 1 から 9 の数字を入力していきましょう。 -
答え合わせをしたいとき
「チェック」ボタンを押すと、間違っているマスと空白のマスが赤くなります。 -
すべての解答を見たいとき
「解答」ボタンを押すと、すべての解答が表示されます。
解答を表示すれば、印刷では問題と解答が印刷されます。 -
ヒントが欲しいとき
「ヒント」ボタンで、どこか 1 マスの正しい数字を教えてくれます。
音声でもヒントが読み上げられます。
「ヒント・線」のボタンを押すと、選んだマスの行と列が色付きで表示されます。 -
メモを使いたいとき
「メモ」ボタンを押すとメモモードがONになり、小さな数字で候補を書き込めるようになります。
メモモード中に数字ボタンを押すと、確定ではなくメモとして入力できます。
もう一度「メモ」ボタンを押すとOFFになり、通常の入力に戻ります。
入力が確定すると、そのマスのメモは自動的に消去されます。 -
途中で保存・再開したいとき
「保存」ボタンで現在の状態を記録できます。
「読み込み」ボタンで前回の続きから再開できます。 -
やり直したいとき
「一つ戻る」ボタンで 1 つ前の状態に戻せます。 -
印刷をしたいとき
「PDF保存・印刷」ボタンで、紙に印刷して解くこともできます。
解答を表示しておけば、問題と解答が印刷されます。 -
保存データを消したいとき
「削除」ボタンで、保存したデータを消すことができます。
