小倉百人一首
カードめくり 61 - 80
いにしへの
ならのみやこの
やへざくら
けふここのへに
にほひぬるかな
よをこめて
とりのそらねは
はかるとも
よにあふさかの
せきはゆるさじ
いまはただ
おもひたえなむ
とばかりを
ひとづてならで
いふよしもがな
あさぼらけ
うぢのかはぎり
たえだえに
あらはれわたる
せぜのあじろぎ
うらみわび
ほさぬそでだに
あるものを
こひにくちなむ
なこそをしけれ
もろともに
あはれとおもへ
やまざくら
はなよりほかに
しるひともなし
はるのよの
ゆめばかりなる
たまくらに
かひなくたたむ
なこそをしけれ
こころにも
あらでうきよに
ながらへば
こひしかるべき
よはのつきかな
あらしふく
みむろのやまの
もみぢばは
たつたのかはの
にしきなりけり
さびしさに
やどをたちいでて
ながむれば
いづこもおなじ
あきのゆふぐれ
ゆふされば
かどたのいなば
おとづれて
あしのまろやに
あきかぜぞふく
おとにきく
たかしのはまの
あだなみは
かけじやそでの
ぬれもこそすれ
たかさごの
をのへのさくら
さきにけり
とやまのかすみ
たたずもあらなむ
うかりける
ひとをはつせの
やまおろしよ
はげしかれとは
いのらぬものを
ちぎりおきし
させもがつゆを
いのちにて
あはれことしの
あきもいぬめり
わたのはら
こぎいでてみれば
ひさかたの
くもゐにまがふ
おきつしらなみ
せをはやみ
いはにせかるる
たきがはの
われてもすゑに
あはむとぞおもふ
あはぢしま
かよふちどりの
なくこゑに
いくよねざめぬ
すまのせきもり
あきかぜに
たなびくくもの
たえまより
もれいづるつきの
かげのさやけさ
ながからむ
こころもしらず
くろかみの
みだれてけさは
ものをこそおもへ