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八面応酬
はちめんおうしゅう |
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作家
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作品
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鳥谷部春汀 |
【明治人物月旦(抄)】
故に伯の性格は、老て益々発揮し、他の元老政治家が、或は客を謝して隠棲し、或は美田を買うて子孫の計を為すの際に在りて、伯は其の門戸を開放して、社会の各階級と盛むに自由交通を行い、財を吝まず、労を厭はずして、八面応酬の活動を継続せり。見よ伯の門前は日々殆ど市を為すに非ずや。何時にても三十人以上を饗するの食膳は準備しつゝありというに非ずや。
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