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▼参考書
磅礴鬱積
ほうはくうっせき
ぼうはくうっせき
作家
作品

二葉亭四迷

【浮雲】

文三また慄然(ぶるぶる)と震えてまた蒼ざめて、口惜(くちお)しそうに奥の間の方を睨詰(にらみつ)めたまま、暫らくの間釘付(くぎづ)けに逢(あ)ッたように立在(たたずん)でいたが、やがてまた気を取直おして悄々(すごすご)と出て参ッた。
 が文三無念で残念で口惜しくて、堪え切れぬ憤怒の気がカッとばかりに激昂(げっこう)したのをば無理無体に圧着(おしつ)けた為めに、発しこじれて内攻して胸中に 磅礴(ほうはく) 鬱積する、胸板が張裂ける、 腸(はらわた)が断絶(ちぎ)れる。

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Last updated : 2025/12/26