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▼参考書
判官贔屓
ほうがんびいき
はんがんびいき
作家
作品

泉鏡花

【七宝の柱】

「ご緩(ゆる)り、ご覧なさい。」
 二、三の散佚(さんいつ)はあろうが、言うまでもなく、堂の内壁(ないへき)にめぐらした八(やつ)の棚に満ちて、二代基衡(もとひら)のこの一切経(いっさいきょう)、一代清衡(きよひら)の金銀泥一行(きんぎんでいいちぎょう)まぜ書(がき)の一切経、並(ならび)に 判官贔屓(ほうがんびいき)の第一人者、三代秀衡(ひでひら)老雄の奉納した、黄紙宋板(おうしそうばん)の一切経が、みな黒燿(こくよう)の珠玉の如く漆(うるし)の架(か)に満ちている。――一切経の全部量は、七駄片馬(しちだかたうま)と称うるのである。
「――拝見をいたしました。」

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Last updated : 2025/12/26