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▼参考書
方正謹厳
ほうせいきんげん
非常に真面目で慎み深く、心や行いが正しいさま。謹厳方正とも。
謹厳方正  
作家
作品

泉鏡花

【義血侠血】

 渠は実に死すべしと念(おも)いぬ。しだいに風歇(や)み、馬駐(とど)まると覚えて、直ちに昏倒(こんとう)して正気(しょうき)を失いぬ。これ御者が静かに馬より扶(たす)け下ろして、茶店の座敷に舁(か)き入れたりしときなり。渠はこの介抱を主(あるじ)の嫗(おうな)に嘱(たの)みて、その身は息をも継(つ)かず再び羸馬(るいば)に策(むちう)ちて、もと来し路(みち)を急ぎけり。
 ほどなく美人は醒(さ)めて、こは石動の棒端(ぼうばな)なるを覚(さと)りぬ。御者はすでにあらず。渠はその名を嫗に訊(たず)ねて、金さんなるを知りぬ。その為人(ひととなり)を問えば、方正謹厳、その行ないを 質(ただ)せば学問好き。

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鳥谷部春汀

【明治人物月旦(抄)】

閣下の失策は自ら官紀紊乱の事実を認めつゝありと断言せざる可からず、而して是れ実に方正謹厳の風采家を以て有名なる閣下の統督せる内閣の現状なり、
但だワルポールは初めより正人君子を以て自任せず、其言動亦放胆磊落にして、其人物と頗る相照応したりしも独り閣下は方正謹厳の風采家たるを以てして、漫にワルポールの故智を学ばむとするは、我輩甚だ奇異の感なき能はざる所なり。

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Last updated : 2025/12/26