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憤怒怨嗟
ふんぬえんさ
作家
作品

永井荷風

【妾宅】

 然り、多年の厳しい制度のもとにわれらの生活は遂に因襲的に活気なく、貧乏臭くだらしなく、頼りなく、間の抜けたものになったのである。そのえがたき裏淋うらさびしさと退屈さをまぎらすせめてもの手段は、不可能なる反抗でもなく、 憤怒怨嗟ふんぬえんさでもなく、ぐっとさばけて、あきらめてしまって、そしてその平々凡々極まる無味単調なる生活のちょっとした処に、ちょっとした 可笑味おかしみ面白味を発見して、これを頓智的な極めて軽い芸術にしてあざけったり笑ったりしてたわむれ遊ぶ事である。

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  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2022/11/23