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一文不知 いちもんふち ⇒ 一文不知 ⇒ 一文不通 |
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作家
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作品
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倉田百三 |
【学生と読書 ――いかに書を読むべきか――】
現代青年学生は盛んに、しかしながら賢明に書を読まねばならぬ。しかしながら最後には、人間教養の仕上げとしての人間完成のためには、一切の書物と思想とを否定せねばならぬものであることを牢記しておくべきものである。キリストのいうように「嬰児」の如くになり、法然の説く如くに、「一文不知の尼入道」となり、趙州の如くに「無」となるときにのみ、われわれは宇宙と一つに帰し、立命することができるのである。 |
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