一顰一笑
いっぴんいっしょう
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作家
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作品
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【風流仏】
顔色なからしめたる評判嘖々たりし当代の佳人岩沼令嬢には幾多の公子豪商熱血を頭脳に潮して其
一顰一笑を得んと欲せしが預て今業平と世評ある某侯爵は終に子爵の許諾を経て近々結婚せらるゝよし
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【創作家の態度】
しんそこ夫の事はいとしく思っているのであります。ただ心が陽気になれないだけなのですが、夫の方では最愛の細君の一顰一笑も千金より重い訳ですから、捨ておかれんと云うので慰藉かたがた以太利へ旅行に出かけます。
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【真珠夫人】
そう気が付いて見ると、青年の母に対する眸が、日一日輝きを増して来るのが、美奈子にもありありと判った。母の
一顰一笑に、青年が欣んだり悲しんだりすることが、美奈子にもありありと判った。
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【樹木とその葉 野蒜の花】
各地で催さゝる歌會の前後などがそれである。酒ずきだといふことを知つてゐる各地方の人たちが、私の顏を見ると同時に、どうかして飮ましてやらう醉はせてやらうと手ぐすね引いて私の一顰一笑を見守つてゐる。從つて私もその人たちの折角の好意や好奇心を無にしまいため強ひてもうまい顏をして飮むのであるが、事實は甚ださうでない場合が多いのだ。
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【新劇の殻】
由来、新劇といふ言葉の意義について、私は幾度も疑問を提出しておいたのであるが、何よりも、新劇が少数のファン、殊に、所謂演劇青年と称する一種の文学的ヴァガボンドを対手として、その一顰一笑に神経を尖らしてゐたことが間違ひである。
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【妾の半生涯】
また「君徐世賓たらばわれ奈翁たらん」などと遠廻しに諷するもありて、諸役人皆妾の一顰一笑を窺えるの観ありしも可笑しからずや。
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Last updated : 2025/09/19