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▼参考書
我慢勝他
がまんしょうた
他の人以上に自分の考えを押し通すこと。または、自分は他の人よりも優れていると思い上がって人を見下すこと。
作家
作品

二葉亭四迷

【 浮雲 】

 こう云う矢端(やさき)には得て疑心も起りたがる。縄麻(じょうま)に蛇相(じゃそう)も生じたがる、株杭(しゅこう)に人想(にんそう)の起りたがる。実在の苦境(くぎょう)の外に文三が別に妄念(もうねん)から一苦界(くがい)を産み出して、求めてその中(うち)に沈淪(ちんりん)して、あせッて踠(もが)いて極大(ごくだい)苦悩を甞(な)めている今日この頃、我慢勝他(しょうた)が性質(もちまえ)の叔母のお政が、よくせきの事なればこそ我から折れて出て、「お前さんさえ我(が)を折れば、三方四方円く納まる」ト穏便をおもって言ッてくれる。

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Last updated : 2025/12/26