花顔柳腰
かがんりゅうよう
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作家
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作品
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【義血侠血】
さきに半円の
酒銭を投じて、他の一銭よりも吝しまざりしこの美人の胆は、拾人の乗り合いをしてそぞろに寒心せしめたりき。銀貨一片に瞪目せし乗り合いよ、君らをして今夜天神橋上の壮語を聞かしめなば、肝胆たちまち破れて、血は耳に迸出らん。花顔柳腰の人、そもそもなんじは狐狸か、変化か、魔性か。
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【東西ほくろ考】
然るに西洋では、是に反して、表情を主とし、表情が欠けてゐては美人でないとしてあるのである。だから西洋の美人の形容詞には、東西共通の、沈魚落雁、閉月羞花とか、花顔柳腰明眸皓歯とかといふ美人に共通の資格の外に、「動」といふものが美人の美人たる資格の内に含まれてゐるのである。此処が大いに東洋とは異なる点である。例へば近代美人を論ずるものの例としていつも引合に出される
路易十五世の嬖幸マダーム・ポンパドールの美人振を描写したものなどに就いて見ても、その一端が窺はれる。
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Last updated : 2025/09/19