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呵呵大笑/呵々大笑
かかたいしょう
作家
作品

芥川龍之介

【るしへる】

「るしへる」再び、嘲笑う如き声にて云うよう、「七つの罪は人間の心にも、蝎の如くに蟠れり。そは汝自ら知る所か」と。われののしるらく、「悪魔よ、退け、わが心は DSでうす が諸善万徳を映すの鏡なり。汝の影を止むべき所にあらず、」と。悪魔呵々大笑していわく、「 おろかなり、 巴毗弇はびあん。汝がわれを唾罵だばする心は、これすなわち驕慢きょうまんにして、七つの罪の第一よ。悪魔と人間の異らぬは、汝の実証を見て知るべし。

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内田魯庵

【淡島椿岳 ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――】

 臨終は明治二十二年九月二十一日であった。牛島の梵雲庵に病んでいよいよ最後の息を引取ろうとするや、 呵々大笑かかたいしょうして口吟くちずさんでいわく、「今まではさまざまの事して見たが、死んで見るのはこれが初めて」と。六十七歳で眠るが如く大往生を遂げた。

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幸徳秋水

【筆のしづく】

 構内監倉の入口にて、枯川は、送れる人々を見返りて、「こゝからは本人だけしか入れないよ」と呵々大笑して、フロツク着たる影は、ツカ/\と小暗き廊下に没し去れり、皆相顧みて語なし、彼の手には、「エンサイクロペヂヤ、ヲブ、ソシアルレフオーム」伝習録其他数巻を携へたりき。

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牧逸馬

【舞馬】

 植峰うえみね――植木屋の峰吉みねきちというよりも、消防の副小頭ふくこがしらとして知られた、浅黒いでっぷりした五十男だった。雨のことをおしめりとしか言わず、鼻のわきの黒子ほくろに一本長い毛が生えていて、その毛を浹々しょうしょう洗湯せんとうの湯に浮かべて、出入りの誰かれと呵々大笑する。そうすると、春ならば笑い声は窓を抜けて低く曇った空に吸われるであろうし、秋ならば、横の露路に咲いたコスモスのおそ咲きに絡まる。

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坂口安吾

【牧野さんの死】

 牧野さんは私達と酒をのむと、自分一人まつさきに酔つたあげく、(前にも述べたが彼は酒に弱かつた。そしてある時はてんで酔へず、ある時は又へべれけに酔つ払ふのが常だつた。そのへべれけに酔つた時にはきまつたやうに――)「おい、お前達はぬれ藁のやうにしめつぽく黙りこんでゐるぢやないか」と一夜に数回となくきめつける癖があつた。これはファウストの科白ださうだ。私達はお通夜をしりめに杯の数をあげながら、つまり今夜俺達は例のファウストの科白に復讐してゐるやうなものだなと言ひあつて呵々大笑したものである。そして翌朝まで帰らなかつた。

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豊島与志雄

【「沈黙」の話】

 そして、某君は呵々大笑するのだが、可笑しいのは夫子一人だけで、誰にも何のことやら分らない、筆者だけには分るが……。
 然し、某君のそういう駄洒落こそ、秘仏の話を涜すものであり、更に、沈黙の美を涜すものであろう。

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木村小舟

【太陽系統の滅亡】

 この時、この有様を見るに見兼みかねて、猛然として演壇に起ったのは、よわい七十に余る老ドクトルである、彼は打ちしおれたる聴衆の精神に、一道の活気を与えんがために、愁いを包んで却って呵々大笑し、まず彼らの視線をそこに集め、おもむろに口を開いていった。

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北大路魯山人

【素人製陶本窯を築くべからず】

 鈍翁は呵々大笑して……。
「そりゃそうだろうね、そうたやすくは出来るもんじゃなかろうね。時代が許さないだろうし、君の言のごとく作者がないだろう。しかし前山は大変な天狗てんぐで何、そのうち志野を焼いて持ってくるというんだからおもしろいじゃないか」
 と、大笑いされた。

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犬田卯

【荒蕪地】

「古谷は君、掛け合っても無駄だぜ。実は、よ、あれは君、若造が馬鹿造だから、破産したんだぜ……」
 呵々大笑して、「お蔭で、この山間の村々でも、約三百軒の貧農、中農が、まき添えを喰って倒産する。だが、それも時代の勢いというもので、何とも仕方がない。まずまず身代はたかれて百姓が出来なくなったら、工場だ、工場だ……」

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石川三四郎

【浪】

 田中正造翁は面會に來てくれた時、立會の看守の顏を横目で見ながら『あなたは善いことをしてここにおいでになつたのだから、ここはあなたにとつて天國です。それ故、ここのお頭さんを典獄と申されます』と駄じやれて呵々大笑しました。翁に伴はれて來た二、三の友人も私も聲をあげて笑ひ合つたので、看守君も苦笑をかみ殺してゐました。

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Last updated : 2022/11/23