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▼参考書
閑話休題
かんわきゅうだい
作家
作品

若山牧水

【樹木とその葉 四邊の山より富士を仰ぐ記】

 閑話休題、朝晩に見る愛鷹を越えての富士の山の眺めは、これは一つ愛鷹のてつぺんに登つて其處から富士に對して立つたならばどんなにか壯觀であらうといふ空想を生むに至つた。

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長谷川時雨

【朱絃舎浜子】

 読者は、本文と、関係もなさそうなことを、なんで長々と書いているのだと、お思いになるかもしれない。この辺で、閑話休題と書くところなのだろうか、実はなかなか閑話休題どころではない。

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菊池寛

【桶狭間合戦】

 其他に、駿州の鎮守総社大明神に神使として目されていた白狐が居たのが、義元出発の日、胸がさけて死んで居たとも伝える。
 どれも妖語妄誕だから真偽のほどはわからない。義元この戦に勝ったならば、このような話は伝らずにおめでたい話が伝っただろう。
 閑話休題、十五日には前軍 池鯉鮒(ちりう)に、十七日、鳴海に来って村々に火を放った。

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平林初之輔

【犠牲者】

 閑話休題、今村が本郷の通りを真っ直ぐに、上富士前へ出て、横町を左に折れて木戸坂の方へさしかかった時は、もう時計は十一時を大分まわっていた。

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三宅花圃

【藪の鶯】

相「だってサブスタンスを見ないでは。斎藤さんはライヤアだから。
斎「うそ。人を罵詈(ばり)してひどいこと。
宮「マアそんなことは閑話休題として。こちらへいらしってめしあがれヨー。
 女生徒らはたがいにむしゃくしゃたべながら。
相「オヤオヤもうなくなりそうだ。

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正岡容

【わが寄席青春録】

 冗談だろう、いくら大阪市に冗な費用があったって、彼のために毎朝花火は揚げられない。
 閑話休題――私は、この東奔 西駛(せいし)の二年間ほどのうちに、前に言った圓馬夫人斡旋の家庭がいよいよいけなくって服毒自殺を企てた。

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木下杢太郎

【海郷風物記】

ゲエテの上記の感傷的な記述の直ぐ次の行には、今は巽風(シロツコ)が出たから、是れが強くなつたらモロの邊の波は一入興深い事だらうなどと書いてあるから、如何にもこの詩人の多情な性格と南歐の風物とがよく見えるのである。
  閑話休題(あだしごとはさておき)、松浦佐用姫、鬼界が島の俊寛などの物語にも同じ心持がはひつて居るが、行くと來るとの別れこそあれ、「沖の暗いのに白帆が見える。」の歌は俗謠の絶唱であると思ふ。それに比べると「蒸氣や出てゆく、煙は殘る」の歌は少し下品だ。が、然し尚ほ生活と歌謠との間に密接なる關係のある事は近頃の唱歌に優る事萬々である。

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永井荷風

【妾宅】

  閑話休題(あだしごとはさておきつ)。妾宅の台所にてはお妾が心づくしの手料理白魚の雲丹焼(うにやき)が出来上り、それからお取り膳(ぜん)の差しつ押えつ、まことにお浦山吹(うらやまぶ)きの一場(いちじょう)は、次の巻(まき)の出づるを待ち給えといいたいところであるが、故あってこの後(あと)は書かず。読者諒(りょう)せよ。

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永井荷風

【日和下駄 一名 東京散策記】

尤(もっと)もこの変りやすい空模様思いがけない雨なるものは昔の小説に出て来る才子佳人が割(わり)なき契(ちぎり)を結ぶよすがとなり、また今の世にも芝居のハネから急に降出す雨を幸いそのまま人目をつつむ幌(ほろ)の中(うち)、しっぽり何処(どこ)ぞで濡れの場を演ずるものまたなきにしもあるまい。 閑話休題(それはさておき)日和下駄の効能といわば何ぞそれ不意の雨のみに限らんや。

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泉鏡太郎

【廓そだち】

閑話休題(それはとにかく)、母子(ふたり)は其處等(そこら)を見(み)て歩(ある)くと、今(いま)言(い)つた、其(そ)のお帳場(ちやうば)が、橋(はし)向(むか)うの横町(よこちやう)に一個(ひとつ)あつた。無論(むろん)古道具屋(ふるだうぐや)なんです。

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海野十三

【大使館の始末機関 ――金博士シリーズ・7――】

  閑話休題(さて)、博士が、その押釦の一つを押すと、豆戦車の蓋がぽっかり明いた。博士はその穴から首を出して左右を見廻した。

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Last updated : 2025/12/26