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▼参考書
桂林一枝
けいりんいっし
作家
作品

森鴎外

【雁】

 岡田が古本屋を覗くのは、今の詞で云えば、文学趣味があるからであった。しかしまだ新しい小説や脚本は出ていぬし、抒情詩(じょじょうし)では子規の俳句や、鉄幹の歌の生れぬ先であったから、誰でも唐紙(とうし)に摺(す)った花月新誌や白紙(はくし)に摺った 桂林一枝(けいりんいっし)のような雑誌を読んで、槐南(かいなん)、夢香(むこう)なんぞの香奩体(こうれんたい)の詩を最も気の利いた物だと思う位の事であった。

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Last updated : 2025/12/26