剛健質朴
ごうけんしつぼく |
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作家
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作品
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【街頭から見た新東京の裏面】
その貴族が太平に慣れて、増長をして、無力になると、今度は彼等が馬鹿にしていた賤しい武人が天下を取って、鎌倉を中心にして、反ブル的な剛健質朴な武人の文化を作った。その親玉となったものは源氏、北条氏であったが、これがだんだんと堕落してブル気分を含んで来た挙句、足利時代の半分貴族半分武人式の文化を作ると亡びてしまった。
排米問題の時、真先に米国物を買わなくなったのは彼等学生であった。ところが近頃舶来品排斥思想が一般に行き渡ると、真先にこの習慣を打ち破って舶来のノートや鉛筆を買い始めたのは矢張り彼等学生であった。舶来の石鹸、香水、歯みがき、ハンケチ等いうものを惜し気もなく買うのは彼等学生であるという。下宿屋で文化生活に凝るのは学生に限るとまで云われている。
日本第一の剛健質朴を以て東都に幅を利かした一高の学生は、この頃
羅紗のマントを好まなくなった。彼等の仲間にも鳥打帽が流行り出したという。
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Last updated : 2025/09/19