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古今独歩
ここんどっぽ
作家
作品

芥川龍之介

【芭蕉雑記】

 蕉風のあひに関する議論は樋口いさを氏の「芭蕉研究」にすこぶる明快に述べられてゐる。尤も僕は樋口氏のやうに、発句は蕉門の竜象りゆうざうを始め蕪村も甚だ芭蕉には劣つてゐなかつたとは信ぜられない。が、芭蕉の付け合の上に古今独歩の妙のあることはまことに樋口氏の議論の通りである。のみならず元禄の文芸復興の蕉風の付け合に反映してゐたと云ふのは如何にも同感と云はなければならぬ。

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寺田寅彦

【連句雑俎】

連句のうちでも独吟というものにどうもあまりおもしろいものの少ないという事実の所因を考えてみれば、その答解はもう自然に眼前に出て来ることになる。すなわち独吟はちょうど伴奏さえもつかないほんとうの独奏をつづけざまに一時間も聞かされるようなものである。これで倦怠けんたいを起こさせないためには演奏者は実に古今独歩の名手でなければならないわけである。

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内田魯庵

【八犬伝談余】

近代のあわただしい騒音やづまった苦悶を描いた文芸の鑑賞に馴れた眼で見るとまるで夢をみるような心地がするが、さすがにアレだけの人気を買った話上手な熟練と、別してドッシリした重味のある力強さを感ぜしめるは古今独歩である。

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和辻哲郎

【エレオノラ・デュウゼ】

 また足をもって名画をかくラファエロが現われたとする。足を手と同じように使う点においては彼は古今独歩である。しかしその名声を慕ってその門に入る人があればそれはばかだ。この足の天才はただ一人寂しい道を歩ませておけばよい。デュウゼは足で画くラファエロである。

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山本実彦

【十五年】

 教授は滞日中、東京帝大の特別講演をはじめ、その他京都、大阪、神戸、仙台、福岡で画期的長講演をして、至るところ、偉人としての風貌を慕われた。そして、帝室の御殊遇を始めとし、帝国学士院でも前例のない歓迎辞を穂積院長の名を以て公にした。その内容は、「ガリレオ、ニュートンらが、力学と物理学とにおいて首唱せる原理は二百年来、万世不易なるべしと考えられていたが、教授は別天地より宇宙の状勢を洞観し、遂に時間と空間との融合を図り、以て自然現象を究明するの針路を開かれたその業績の大なる、実に古今独歩である」というにあった。

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中里介山

【大菩薩峠 白雲の巻】

 白雲もまた、芭蕉の人格を偉なりとすることを知っている。その発句の神韻しんいんは、到底、後人に第二第三があり得ていないことを信じている。その発句のみではない、その文章がまた古今独歩である。黄金はどこへ傷をつけても、やっぱり黄金である。人格となり、旅行となり、発句となり、文章となるとはいえ、いずこを叩いても神韻の宿ることは、あたりまえ過ぎるほどあたりまえのことだが、その文章のうちでも、この「奥の細道」は古今第一等の紀行文である。

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小栗虫太郎

【オフェリヤ殺し】

 あの一代の伊達男だておとこ――犯罪研究家として、古今独歩を唱われる彼が、はじめて現場ならぬ、舞台を蹈む事になった。然し、決してそれは、 衒気げんきの沙汰でもなく、勿論不思議でも何んでもないのである。

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海野十三

【軍用鮫】

こいねがわくばヤン大先生の降魔征神の大科学力をもって、古今独歩未曾有の海戦新兵器を考案せられ、よってもって我が沿岸を親しく下り行きて、軍船を悉く撃沈せられんことを。而して右に関し、軍船一艘ごとに金的貨二万元を贈り、なお且つ副賞として、潜水艦には三万元、駆逐艦には一万元、内火艇十元、短挺四元、上陸部隊満載のものは倍増し、軽巡に於ては二十万元、航空母艦に……

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Last updated : 2022/11/23