ご利用について
▼参考書
古今無類
ここんむるい
作家
作品

福沢諭吉

【学者安心論】

 店子(たなこ)いわく、向長屋(むこうながや)の家主は大量なれども、我が大家(おおや)の如きは古今無類の 不通(ふつう)ものなりと。区長いわく、隣村の小前(こまえ)はいずれも従順なれども、我が区内の者はとかくに心得方(こころえかた)よろしからず、と。主人は以前の婢僕(ひぼく)を誉(ほ)め、婢僕は先(せん) の旦那を慕う。

青空文庫で読む  

石川啄木

【雲は天才である】

 古山が先ず口を切った。『然し、物には総て順序がある。其順序を踏まぬ以上は、……一足飛に陸軍大将にも成れぬ訳ですて。』成程古今無類の卓説である。

青空文庫で読む  

坂口安吾

【心霊殺人事件】

「大和で盗みだした支那の古仏だそうだ。誰かが支那から持ち帰った逸品でね、支那でも国宝中の国宝というべき絶品だそうだよ。それがね。頭や、首輪や腕輪や目やオッパイや足輪なぞに古今無類の宝石をはめこんでいて、時価何十億か見当もつかないものだそうだ。等身大六尺ぐらいの仏像だったんだよ」

青空文庫で読む  

村井弦斎

【食道楽 春の巻】

 いかにも驚きたる妻君は暫(しばら)く大原の顔を見つめておかしさよりも訝(いぶか)しさに堪えず「大原さん、この半襟は貴君(あなた)が小間物屋(こまものや)へ往(い)ってお買いのですか」大原さてこそと大得意「イヤ、人に頼んで買ってもらったのですが渋いでしょう、この頃の新流行でしょう、随分珍らしいでしょう」妻君「オホホ珍らしいにも何にもお若い娘さんにこんな半襟を持って来て下さるとは古今無類の珍談です。どんな人に頼んで買っておもらいだか知りませんがきっとお 欺(だま)されなさったのですね。

青空文庫で読む  

三遊亭圓朝
鈴木行三校訂

【松の操美人の生埋 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し】

馬「先生何うです彼(あ)の娘は見事じゃアありませんか」
周「はゝア成(なア)る/\いやこれは美人、こりゃア恐入った代物(しろもの)だ、もし彼(あ)の床几に腰を掛けてる客ね、茶は呑みたく無いが、あの娘を見たい計りで腰を掛けて居ますわ、実に古今無類の 嬋妍窈窕(せんけんようちょう)たる物、正に是れ沈魚落雁(ちんぎょらくがん)閉月羞花(へいげつしゅうか)の粧(よそお)いだ」
馬「はゝ当帰(とうき)大黄(だいおう)芍薬(しゃくやく)桂枝(けいし)かね、薬の名のような賞(ほ)め方だからおかしい、何しろ一寸(ちょっと)休んで近くで拝見などは何うでげしょう」
皆々「それがよかろう」

青空文庫で読む  

中里介山

【大菩薩峠 京の夢おう坂の夢の巻】

面白いものを小説の稗史(はいし)のと人が言うけれど、あれは本来こしらえもの、大人君子の興味に値するほどのものではないが、勝のおやじの自叙伝に至ると、真実を素裸(すっぱだか)に書いて、そうして、あらゆる小説稗史よりも面白い、あの父にして、この子有りかな、古今無類、天下不思議の書物だ、参考のために君に貸すから読んで見給え、家に帰って、すぐに届けるよ、『夢酔独言』というのだ、実に何とも名状すべからざる奇書だ、あれを読むと、勝麟その人もわかる

青空文庫で読む  

 
  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

Last updated : 2025/12/26