名詮自性
みょうせんじしょう
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作家
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作品
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【華嚴瀧】
樓上の一室の欄に凴ると、溪は目の下に白くなり碧くなつて流れてゐる。水聲は中々激しくて、川といはうよりは瀧といつた方が好い位であり、成程「瀧」といふ地名も名詮自性であると首肯かせた。下瀧より少し上に河一體が大瀧になつてゐるのが眞白に見えて、そこより上は上瀧と小名に呼ぶところだ。
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【髯籠の話】
此竹の輪の大きなので、屋の内に飾られたのは、餅花である。一体餅花とくりすます・つりいとは非常に近い関係にあるものと見えるが、同じ信州松本地方のものづくり或は名詮自性のけやきのわかぎ、小田原で楢の木にならせる団子の木、岡市氏の報告せられた北河内の餅花(郷土研究三の一)などを見ると、愈其類似点が明らかになつて来る。
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【顎十郎捕物帳 小鰭の鮨】
アコ長の本名は仙波阿古十郎。どういう間違った生れつきか、人なみはずれた長い顎を持っているので名詮自性して、曰く、アコ長。半年ほど前までは北町奉行所の係りで、江戸一の捕物の名人などと言われたこともあったが、くだらないことで役所を失敗ってしまい、ほかに世すぎの法も知らないところから辻駕籠になりさがった。乞食にならなかったのがまだしもしあわせ。
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Last updated : 2025/09/19