四字熟語-著名作家はこう使う〔無知蒙昧〕【みんなの知識ちょっと便利帳】

【参考辞典】
新明解
四字熟語

▼参考書

無知蒙昧むちもうまい
作家	作品
伊丹万作	【政治に関する随想】　現在の劣悪な候補者の多くは、明らかにこのような民衆の無知蒙昧を勘定に入れ、それを足場として一勝負やるために現われてきたものである。すなわち、彼らの自信の強さは、おそらく民衆の無知に正比例していると考えられるが故に、もしも、今後民衆に対する政治的教化が進歩し、民衆の政治意識が健全に発育すれば、彼らの大部分は自信を喪失して次第に消散するであろう。
岡本綺堂	【探偵夜話】　こういうと、僕の生まれ故郷の人間はひどく無知蒙昧のように思かれるかも［＃「思かれるかも」はママ］知れないが、なにしろまだ明治十四五年頃の田舎のことで、しかもその近所には九尾（きゅうび）の狐で有名な那須野ヶ原がある。前にもいった通り、狸が尼僧に化けていたという古い伝説もある。そうした空気のなかで育てられたその当時の人たちが、こういう考えを懐（いだ）くのはあながちに笑うべきではあるまいと、僕は郷里の人間を代表してここに一応の弁解をのべて置きたい。

無知蒙昧
むちもうまい

作家

作品

伊丹万作

【政治に関する随想】

　現在の劣悪な候補者の多くは、明らかにこのような民衆の無知蒙昧を勘定に入れ、それを足場として一勝負やるために現われてきたものである。すなわち、彼らの自信の強さは、おそらく民衆の無知に正比例していると考えられるが故に、もしも、今後民衆に対する政治的教化が進歩し、民衆の政治意識が健全に発育すれば、彼らの大部分は自信を喪失して次第に消散するであろう。

岡本綺堂

【探偵夜話】

　こういうと、僕の生まれ故郷の人間はひどく無知蒙昧のように思かれるかも［＃「思かれるかも」はママ］知れないが、なにしろまだ明治十四五年頃の田舎のことで、しかもその近所には九尾（きゅうび）の狐で有名な那須野ヶ原がある。前にもいった通り、狸が尼僧に化けていたという古い伝説もある。そうした空気のなかで育てられたその当時の人たちが、こういう考えを懐（いだ）くのはあながちに笑うべきではあるまいと、僕は郷里の人間を代表してここに一応の弁解をのべて置きたい。

それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

　四字熟語の参考書（Amazon）