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焦燥煩悶
しょうそうはんもん |
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作家
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作品
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鳥谷部春汀 |
【明治人物月旦(抄)】 余は学習院長として今方に其改革に従事しつゝあり 華族教育は余に於て最大の職任にして、且つ最重の義務なり 何ぞ此れを棄てゝ一伴食大臣の地位を望まむやと 蓋し彼れは何時なりとも内閣大臣たるを得るの自信を有する者なり 故に彼れは他の一般野心家の如く、必らずしも焦燥煩悶して大臣たらむとするものに非ず 必らずしも大臣の地位を最上の名誉と為すものに非ず 然れども彼れは、華族が皇室の藩屏たるを念い、自ら華族の矜式たらむと任ずるや太だ高し
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華族教育は余に於て最大の職任にして、且つ最重の義務なり