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▼参考書
即心即仏
そくしんそくぶつ
作家
作品

坂口安吾

【閑山】

「拙僧は左様な法力を会得した生きぼとけでは厶(ござ) らぬ」と和尚は答えた。「見られる通り俗世間を遁れ、一念解脱を発起した鈍根の青道心で厶る。死生を大悟し、即心即仏非心非仏に到らんことを欲しながら、妄想尽きず、見透するところ甚だ浅薄な、一尿床の鬼子(寝小便垂れ小僧)とは即ちこの坊主がこと。加持祈祷は思いもより申さぬ」と受けつける気配もなかった。

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木下杢太郎

【南蛮寺門前】

伊留満喜三郎 でいゆすこそは天地の唯一神(ゆゐいつしん)。誰も造りしものはおぢやらぬ。
乗円 は、は、でいゆすを造りしものが無うて、でいゆす能(よ)く天地万象を造りしとな。然らばでいゆすは即ち五塵(ごぢん)の塊(くわい)、五蘊(ごうん)の泉、憎愛簡択(ぞうあいかんたく)の源とこそ見ゆれ。
伊留満喜三郎 然らば問はむ。如何なるか是れ仏法。
乗円  即心即仏(そくしんそくぶつ)。
伊留満喜三郎 如何なるか是れ即心即仏。
乗円 即心即仏。
伊留満忽ち隠し持ちたる短刀を抜いて、乗円が胸に閃かす。
伊留満喜三郎 如何なるか是れ仏(ぶつ)。
乗円 (平然として)法性は之れ無知亦無得(むちやくむとく)、無色亦無受相行識(むしきやくむじゆさうぎやうしき)。
うかれ男 (つと進み伊留満の手を押へて)宗論に刃物三昧は卑怯なるぞ。

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種田山頭火

【行乞記 (一)】

岩に波が、波が岩にもつれている、それをじっと観ていると、岩と波とが闘っているようにもあるし、また、戯れているようにもある、しかしそれは人間がそう観るので、岩は無心、波も無心、非心非仏、即心即仏である。

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神西清

【雪の宿り】

あの勧修念仏記(かんじゅねんぶつき)を著したのはその年の秋のことである。そこへ今度の大乱である。貞阿はそんな話をして、序(つい)でに一慶和尚の自若たる大往生(だいおうじょう)ぶりを披露した。示寂の前夜、侍僧に紙を求めて、筆を持ち添えさせながら、「即心即仏、非心非仏、不渉一途、阿弥陀仏」と 大書(たいしょ)したと云うのである。玄浴主は、いかさま禅浄一如の至極境、と合槌(あいづち)を打つ。

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三遊亭圓朝 鈴木行三校訂・編纂

【菊模様皿山奇談】

此の理(り)を知らずして破戒無慚(むざん)邪見(じゃけん)放逸(ほういつ)の者を人中(じんちゅう)の鬼畜といって、鬼の畜生という事じゃ、それ故に大梅和尚(たいばいおしょう)が馬祖大師(ばそだいし)に問うて如何(いか)なるか是(こ)れ仏、馬祖答えて即心即仏という、大梅が其の 言下(ごんか)に大悟(だいご)したという、其の時に悟ったじゃ、此の世は実に仮のものじゃ、只四縁(しえん)の和合しておるのだ、

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  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

Last updated : 2025/12/26