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勇気百倍
ゆうきひゃくばい
作家
作品

太宰治

【花吹雪】

太原の一男子自ら顧るに庸且つ鄙たりと雖も、たゆまざる努力を用いて必ずやこの老いの痩腕に八郎にも劣らぬくろがねの筋をぶち込んでお目に掛けんと固く決意仕り、ひとり首肯してその夜の稽古は打止めに致し、帰途は鳴瀬医院に立寄って耳の診察を乞い、鼓膜こまくは別に何ともなっていませんとの診断を得てほっと致し、さらに勇気百倍、阿佐ヶ谷の省線踏切の傍なる屋台店にずいとはいり申候。酒不足の折柄、老生もこのごろは、この屋台店の生葡萄酒にて渇を いやす事に致し居候。

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佐藤紅緑

【少年連盟】

「おい、天は兵糧係ひょうろうがかりグロース君に無限の宝庫をあたえた」
 一同は勇気百倍した。案のごとく林中には、だちょう、ラマ、ベッカリー、および、しゃこ、その他の 禽獣きんじゅうが無数にすんでいる。

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河上肇

【貧乏物語】

 重ねて議員に再選せられてよりロイド・ジョージは勇気百倍、縦横無尽にその奮闘を続け、かくて翌一九〇一年の十二月には、彼はいよいよキリスト降誕祭の前日を期し、南ア戦争の直接の責任者たる殖民大臣チャンバーレンの郷里バーミンガム市に攻め入るの予定を立てた。

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正岡容

【小説 圓朝】

 いま十何年ぶりで圓朝は純情小圓太の昔に還った思いがした。いや、少なくともあの純情という紺絣を取り戻し、抱きしめ、初々ういういしく身に着けている、何とも晴れ晴れしい心地がした。勇気百倍。凜々としたものが、はち切れそうに身体全体へ満ち満ちてきた。辺りの闇を眺め廻した。

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宮本百合子

【獄中への手紙 一九四五年(昭和二十年)】

 十日の明方には、もうバカンバンバンには辟易しているので恐縮していたら、そうでない方だったので勇気百倍、まして北風で向きがよかった上、北方上手に投弾されなかったので大助りいたしました。烈風でしたからよほど弾は流れ見ていると、殆ど横に吹き流されていました。主人公もいて(菅谷)屋根にのぼり見はりをして、ああいうとき屋根の上に男がのぼっているというのはいい心持です。となりの家では十三四の男の子がのぼり其でも一々下の母親に大体の方向を叫んでいました。男の子っていいことね。

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海野十三

【怪塔王】

 硝煙のあいだに、ふたたび手をとりあうことのできた帆村探偵と小浜兵曹長とは、たがいに勇気百倍のおもいです。
「小浜さん、これから、どうしますか」
「それはわかっている。あくまで怪塔王をやっつけるのさ。そして、この根拠地をすっかり占領してしまうのさ」

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国枝史郎

【娘煙術師】

「先生先生山県先生、我ら血路をひらきます、おのがれくだされおのがれくだされ!」
 菰田重助の声であった。すなわち石置き場の空屋敷へ、宵の間に紋也が連れて来て、笹家の奥の間で遊ばせておいた、二人の内弟子が火事だと知って、笹家を外へ飛び出したところ、師匠の紋也の姿が見えない、怪我でもさせたら大変だというので、あちこち探しているうちに、この露路の中へまぎれ込み、紋也の危急に逢ったところから切り立てたのであった。
 勇気百倍という心持ちは、この時の紋也の心持ちであろう。
「庄田と菰田とが助けに来てくれたか! 有難い! 有難い! 有難い!」で大音に声をかけた。

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Last updated : 2022/11/23