作品に出てくるものの数え方(助数詞)
 
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台
作 家
作 品
芥川龍之介
【夢】
僕はこれも四五日前に夢の中の野道に佇んでゐた。そこにはいづれも田舎じみた男女が大勢佇んでをり、その中を小さいお神輿(みこし)一台ワツシヨワツシヨとかつがれて行つた。僕はかう云ふ景色を見ながら、一生懸命に発句を作り、大いに得意になつたりした。しかし後に思ひ出して見ると、それは無残にもこんなものだつた。−−「お神輿の渡るを見るや爪立ちて。」
芥川龍之介
【死後】
「じゃまた。」
僕はSに別れてから、すぐにその次の横町を曲(まが)った。横町の角の飾(かざ)り窓にはオルガン一台据(す)えてあった。オルガンは内部の見えるように側面の板だけはずしてあり、そのまた内部には青竹の筒が何本も竪(たて)に並んでいた。
芥川龍之介
【河童 どうかKappaと発音してください。】
もちろんこの国の文明は我々人間の国の文明−−少なくとも日本の文明などとあまり大差はありません。往来に面した客間の隅(すみ)には小さいピアノ一台あり、それからまた壁には額縁(がくぶち)へ入れたエッティングなども懸(かか)っていました。ただ肝腎(かんじん)の家をはじめ、テエブルや椅子(いす)の寸法も河童の身長に合わせてありますから、子どもの部屋(へや)に入れられたようにそれだけは不便に思いました。
芥川龍之介
【雛】
すると忽(たちま)ち出遇つたのは兄の英吉でございます。兄は煤竹(すすだけ)の柄(え)のついた置きランプ一台さげた儘、急ぎ足に其処(そこ)を歩いて居りました。それがわたしの姿を見ると「待て」と申す相図でございませう、ランプをさし挙げるのでございます。
夏目漱石
【明暗】
彼の傍(そば)には南側の窓下に据(す)えられた洋卓(テーブル)の上に一台顕微鏡(けんびきょう)が載っていた。医者と懇意な彼は先刻(さっき)診察所へ這入(はい)った時、物珍らしさに、それを覗(のぞ)かせて貰(もら)ったのである。その時八百五十倍の鏡の底に映ったものは、まるで図に撮影(と)ったように鮮(あざ)やかに見える着色の葡萄状(ぶどうじょう)の細菌であった。
宮本百合子
【風知草】
北側の三畳の障子に明るく午後の日ざしがたまっていて、その壁よりに、一台の折りたたみ寝台が片づけてあった。三つに折りたたまれて錯綜して見える寝台の鉄の横金やところどころ錆びたニッケル色のスプリングがひろ子のいるところからよく見える。
林芙美子
【泣虫小僧】
舗道の三和土(たたき)へ当る雨が、弾(は)ねあがって、啓吉の裾へ当って来る。傘が大きいので、啓吉の姿が見えない程低く見えた。
街には昼間から灯がついていて、人力車一台ゆるゆる走っていた。ラジオが聴える。がちゃがちゃした音楽だった。
魯迅
井上紅梅訳
【故郷】
午後、彼は入用の物を幾つか撰り出していた。長卓二台、椅子四脚、香炉と燭台一対ずつ、天秤(てんびん)一本。またここに溜っている藁灰も要るのだが、(わたしどもの村では飯を焚く時藁を燃料とするので、その灰は砂地の肥料に持って来いだ)わたしどもの出発前(ぜん)に船を寄越して積取ってゆく。
海野十三
【怪星ガン】
ニューヨークのエフ十四号飛行場から、十台の救援ロケット艇がとびだしたときの壮烈なる光景は、これを見送った人びとはもちろん、全世界の人びとにふかい感動をあたえた。
帆村荘六と、甥の三根夫少年は、テッド隊長の乗っている一号艇に乗組んだ。
海野十三
【見えざる敵】
前室(ぜんしつ)を通って、次の部屋にとびこむと、ここはガランとした広間だ。
ガランとしたこの室には、中央に大きな古い卓子(テーブル)一台。そのほかには隅に背の高い衝立(ついたて)が一つあるばかり。
織田作之助
【青春の逆説】
「向う様へ行ったら行儀ようするんやぜ」
お君は常の口調だったが、豹一は何か叱られていると聴いた。
路地の入口に人力車三台来て並ぶと、母の顔は瞬間 面(めん)のようになり、子供の分別ながらそれを二十六の花嫁の顔と見て、取りつく島もないしょんぼりした気持になった。
原民喜
【廃墟から】
広島駅に来てみると、呉線開通は虚報であることが判(わか)った。私は茫然(ぼうぜん)としたが、ふと舟入川口町の姉の家を見舞おうと思いついた。八丁堀から土橋まで単線の電車があった。土橋から江波の方へ私は焼跡をたどった。焼け残りの電車一台放置してあるほかは、なかなか家らしいものは見当らなかった。
佐左木俊郎
【或(あ)る嬰児殺(えいじごろ)しの動機】
鶴代の貰ってきた金は一台の荷車と、それに満載する野菜を買い入れるのにちょうどだった。吾平爺は一台の古い荷車を買い、近所の農家から野菜を買い集めて、毎朝それを神田の青物市場へ曳いていくことにした。
平林初之輔
【山吹町の殺人】
飯田町駅から二台タキシーが飛んだ。一台は山吹町へ、一台は×××署の方向へ。上野はタキシーの中で、非常に敏捷に旅行案内のページをめくって、しきりに手帳に数字を写し取っていた。
新美南吉
【うた時計】
少年はてくてくと歩きだした。歩きながら、なにかにおちないものがあるように、ちょっと首をかしげた。
  まもなく少年のうしろから自転車一台、追っかけてきた。
「あッ、薬屋のおじさん」
「おう、廉坊(れんぼう)、おまえか」
 
   
 
 
 

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Last updated : 2019/05/16