月齢
🌙 月の満ち欠けごとの呼び名
| 月齢 | 呼び名 | 説明 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 新月(しんげつ)、朔(さく) | 朔は新月の瞬間の月相(月の位相)を指す天文用語。 朔のとき、月は太陽とほとんど同じ方向にあり、太陽光が当たっている明るい側は地球から見えず、光っている部分がほとんどないため、月はほぼ見えない。 朔を含む日を朔日といい、旧暦でその月の始まり。 |
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| 1 | 二日月(ふつかづき) | 繊月(せんげつ)とも呼ばれるごく細い月。 | |||||
| 2 | 三日月・朏(みかづき)、哉生明(さいせいめい)、眉月(まゆづき)、若月(わかづき・じゃくげつ) | 夕方西の空に細く見える。 一般には、これよりも少し太い形も含めて三日月形と呼ぶことが多い。 |
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| 6 | 七日月(なぬかづき)、上弦の月(じょうげんのつき)、弓張月(ゆみはりづき)、弦月(げんげつ)、半月(はんげつ) | 上弦は、月齢約6.6〜8.2の頃に見られる右半分が光った月相(月の位相)の天文用語。 | |||||
| 7 | 八日月(ようかづき)、上弦の月(じょうげんのつき)、弓張月(ゆみはりづき)、弦月(げんげつ)、半月(はんげつ) | 上弦は、月齢約6.6〜8.2の頃に見られる右半分が光った月相(月の位相)の天文用語。 | |||||
| 8 | 九日月(ここのかづき) | 満月へ向かって膨らみつつある月。徐々に存在感を増す。 | |||||
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| 10 | 十日余りの月(とおかあまりのつき) | 旧暦11日の月を指す呼び名。 月齢10頃の月に使われ、半月よりもやや膨らんだ月形。 |
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| 12 | 十三夜(じゅうさんや)、栗名月(くりめいげつ)、豆名月(まめめいげつ)、後の月(のちのつき) | 十五夜に次いで美しいとされ旧暦9月13日に栗などを供え月見。また、十三夜待ちの風習。 月齢12前後と一致する場合が多い。 |
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| 13 | 小望月(こもちづき)、待宵月(まつよいづき)、十四夜(じゅうよや) | 小望月は満月前夜を、待宵月は満月を待つの意。 十四夜待ちの風習。 |
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| 14 | 十五夜(じゅうごや)、十五夜の月(じゅうごやのつき)、芋名月(いもめいげつ)、中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ) | 十五夜は旧暦15日の夜。十五夜待ちの風習。 中秋の名月は旧暦8月15日で、必ずしも満月とは限らない。 満月はその瞬間(望・ぼう)の月齢が13.9〜15.6の間で変化する。望は満月の瞬間の月相(月の位相)を指す天文用語。 |
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| 15 | 十六夜(いざよい)、十六夜月(いざよいづき)、既望(きぼう)、哉生魄(さいせいはく) | 十六夜は「いざよう(ためらう)」が語源。十五夜より月の出が少し遅れる様子。十六夜待ちの風習。 満月はその瞬間(望・ぼう)の月齢が13.9〜15.6の間で変化する。望は満月の瞬間の月相(月の位相)を指す天文用語。 十六夜以降の月は、夜明けになっても沈まずに残っている月で、有明月(ありあけづき・ありけのつき )と呼ばれる。 |
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| 16 | 立待月(たちまちづき)、十七夜(じゅうしちや) | 月の出が遅くなってきて、立って待つほどの意。 十七夜待ちの風習。 |
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| 17 | 居待月(いまちづき)、十八夜(じゅうはちや) | 月の出が、立って待った立待月より遅くなり、座って待つほどの意。 十八夜待ちの風習。 |
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| 18 | 寝待月(ねまちづき)、臥待月(ふしまちづき)、十九夜(じゅうくや) | 月の出が、座って待った居待月より遅くなり、横になって待つほどの意。 十九夜待ちの風習。 |
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| 19 | 更待月(ふけまちづき)、亥中の月(いなかのつき)、二十日月(はつかづき) | 更待月は、夜が更けるまで待たないと月が昇らないことから夜更けを待って出るほどの意。 亥中の月は、亥の刻頃(午後10時頃)に出るとされることから。 二十日夜待ちの風習。 |
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| 20 | 二十日余りの月(はつかあまりのつき) | 旧暦21日の月を指す呼び名。 月齢20頃の月に使われ、下弦の半月よりはやや膨らんでいる月形。 二十一夜待ちの風習。 |
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| 21 | 下弦の月(かげんのつき)、弓張月(ゆみはりづき)、弦月(げんげつ)、半月(はんげつ) | 下弦は、月齢約21.4〜22.8の頃に見られる左半分が光った月相(月の位相)の天文用語。 二十二夜待ちの風習。 |
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| 22 | 二十三夜(にじゅうさんや)、下弦の月(かげんのつき)、弓張月(ゆみはりづき)、弦月(げんげつ)、半月(はんげつ) | 下弦は、月齢約21.4〜22.8の頃に見られる左半分が光った月相(月の位相)の天文用語。 二十三夜待ちの風習。 |
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| 25 | 二十六夜(にじゅうろくや) | 江戸時代、旧暦1月26日と7月26日の夜半に、月の出を拝む二十六夜待ちの月見行事が盛んに行われた。月の出の瞬間に阿弥陀仏や菩薩が現れると信じられ、信仰と娯楽が一体となった。江戸・高輪の海辺などでは屋台も並び、多くの庶民で賑わった。 | |||||
![]() 東都名所高輪廿六夜待遊興之図[歌川広重] 大英博物館蔵
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| 28 | 明けの三日月(あけのみかづき) | 新月直前の細い月。夜明け前の東の空に見える。 | |||||
| 29 | 晦(つごもり)、三十日月(みそかづき) | 「つごもり」は「つきごもり(月隠)」の転化。 月が姿を隠す日。旧暦でその月の月末。 |
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🌙 月齢ごとの見え方
* 北半球での見え方が基準です。
| 月齢の目安 | 見え方 |
|---|---|
| 0(新月・朔) | 月の光っている部分は地球からは見えず、基本的に可視ではない。新月の前後約1日間は、太陽とほぼ同じ方向にあるため、日中に空にあっても太陽光にかき消されて見えない。月の出入り時刻は太陽とほぼ一致し、日の出とほぼ同時に昇り、日の入りとほぼ同時に沈む。 |
| 1〜5(細い月・三日月) | 夕方の西空に細く見える。光って見える部分は右側で、日ごとに太くなり、出る時刻は少しずつ遅くなる。 |
| 6〜8(上弦の頃) | 右半分が光って見える。昼頃に東の空から昇り、夕方に南の空で高くなり、真夜中ごろ西へ沈む。 |
| 9〜13 頃 | 午後から夕方にかけて東〜東南の空に昇り、夜半にかけて南の高い位置で明るく輝く。照らされている面積は日ごとに増え、丸みが増す。 |
| 14〜15(満月前後) | ほぼ全体が光って丸く明るく見える。日没直後に東から昇り、真夜中に南の空の高い位置に達し、日の出前に西へ沈む。天候がよければ一晩中見える。満月の瞬間の「望(ぼう)」は月齢13.9〜15.6の間で変化する。 |
| 16〜20(満月を過ぎた月) | 日没後に東から昇り、夜半過ぎから明け方にかけて高く見え、徐々に西へ沈む。光って見える部分は、満月より右側が次第に欠けて行く。 |
| 21〜22(下弦の頃) | 真夜中頃東の空に昇り、明け方に南の空を通過して、正午頃に西へ沈む。左半分が光って見える。 |
| 23〜27(細く欠けて行く月) | 未明から明け方の東の空に見える。照らされた左側は日ごとに細くなり、低い位置で見えるようになる。 |
| 28〜29(明けの三日月・晦) | 夜明け前の東の低空に非常に細く見える。大気の影響で肉眼では見えにくいことが多い(観測条件が良くても見られない日もある)。月齢29ごろは「晦(つごもり)」と呼ばれ、新月直前の月である。 |
参考:本表は以下の資料などを参考にしています。
- 国立天文台「暦Wiki」「月のあれこれ」「FAQ」「月の出入り」
- 国立科学博物館(天文解説)
- アストロアーツ「天文現象解説」
- NASA Science(Moon Phases, Glossary)
- USNO: Moon Phases



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