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末世澆季
まっせぎょうき
作家
作品

夏目漱石

【文芸の哲学的基礎】

時間がないと不都合だと勘づくと、よろしい、それじゃ時間を製造してやろうと、すぐ時間を製造してしまいます。だからいろいろな抽象や種々な仮定は、みんな背に腹は代えられぬ切なさのあまりから割り出した嘘であります。そうして嘘から出た真実まことであります。いかにこの嘘が便宜であるかは、何年となく嘘をつき習った、 末世澆季まつせぎょうきの今日では、私もこの嘘を真実しんじつと思い、あなた方もこの嘘を真実と思って、誰も怪しむものもなく、疑うものもなく、公々然はばかるところなく、仮定を実在と認識してうれしがっているのでも分ります。貧して鈍すとも、窮すればらんすとも申して、生活難に追われるとみんなこう堕落して参ります。要するに生活上の利害から割り出した嘘だから、大晦日おおみそかに女郎のこぼす涙と同じくらいなまことは含んでおります。なぜと云って御覧なさい。もし時間があると思わなければ、また時間を計る数と云うものがなければ、土曜に演説を受け合って日曜に来るかも知れない。御互の損になります。

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  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

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Last updated : 2022/11/23