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二河白道
にがびゃくどう
作家
作品

泉鏡花

【開扉一妖帖】

 浅草寺観世音の仁王門、芝の三門など、あの真中まんなかを正面に切って通ると、怪異がある、魔がすと、言伝える。偶然だけれども、信也氏の場合は、重ねていうが、ビルジングの中心にぶつかった。
 また、それでなければ、行路病者のごとく、こんな壁際にしゃがみもしまい。……動悸どうきに波を打たし、ぐたりと手をつきそうになった時は、二河白道にがびゃくどうのそれではないが――石段は幻に白く浮いた、まんじの馬の、片鐙かたあぶみをはずしてさかさまに落ちそうにさえ思われた。
 いや、どうもちっと大袈裟おおげさだ。信也氏が作者に話したのを直接に聞いた時は、そんなにも思わなかった。が、ここに書きとると何だか誇張したもののように聞こえてよくない。もっとも読者諸賢に対して、作者は謹んで真面目である。処を、信也氏は実は酔っていた。

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Last updated : 2022/11/23