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斎戒沐浴
さいかいもくよく
作家
作品

岡本かの子

【褐色の求道】

宗祖には他に弟子も無いのだからダルケの宗門は断絶し、今はこの寺だけが遺身かたみにのこっているわけである。少し離れて建っている斎戒沐浴さいかいもくよくのため使ったという浴堂のまわりに木の葉が佗しく掃き積っていた。

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折口信夫

【水の女】

斎用水ユカハあるいはゆかはみづの形がだんだんちぢまって、一音で、斎用水を表すことができるようになった。だから、は最初、禊ぎの地域を示した。斎戒沐浴ゆかはあみ(紀には、沐浴をむ)と言うこともある。だんだんゆかはを家の中に作って、ゆかはあみを行うようになった。

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織田作之助

【可能性の文学】

しかし、文壇の現状がいつまでも続いて、退屈極まる作品を巻頭か巻尾にのせた文学雑誌を買ったり、技倆ぎりょう拙劣読むに堪えぬ新人の小説を、あれは大家の推薦だからいいのだろうと、我慢して読んでいる読者のことを考えると、気の毒になるし、私自身読者の一人として、大いに困るのである。これは文学の神様のものだから襟を正して読め、これは文学の神様を祀っている神主の斎戒沐浴さいかいもくよく小説だからせめてその真面目さを買って読め、と言われても、私は困るのである。

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坂口安吾

【我鬼】

彼は突然世上の浮説を根拠にして秀次の謀叛に誓問の使者をたて、釈明をもとめた。秀次はその要求に素直であつた。直ちに斎戒沐浴し白衣を着け神下しをして異心の存せざる旨誓紙を書いた。彼は必死であつた。生きねばならぬ一念のみが全部であつた。彼は現世の快楽に執着した。その執着の一念であつた。

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宮本百合子

【透き徹る秋】

その微かな閃光、その高まり来る諧調を、誤たず、混同せず文字に移し載せられた時、私共は、真個に、湧き出た新鮮な創作の真と美とに触れられる。昔、仏像の製作者が、先ず斎戒沐浴してのみを執った、そのことの裡に潜む力は、水をかぶり、俗界と絶つ緊張の中に存するのではなく、左様にして後、心を満たし輝かす限りないポイズの裡にあるのではないだろうか。

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田中貢太郎

【富貴発跡司志】

「―村の―氏は、しゅうとめに孝行で、その夫が外へ往っていて、姑が重い病気にかかり、医巫いふも効がないので、斎戒沐浴さいかいもくよくして天に祈り、願わくば身をもって代りたいといって、ももを割いて進めたから、病気が癒った、で、さっき天符がさがって、―氏の孝行が天地に通じて、誠を鬼神にいたしたから、貴人になるこどもを二人生まして、皆君の禄をんで、家の名をあげ、ついに大夫の命婦としてこれに報いるということになったので、府君が本司にくだして、今すでに之を福籍ふくせきあらわした」

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佐々木味津三

【老中の眼鏡】

くのでない。予がつむりに焚きこめい」
 はっとなって老職は、打ちひしがれたように面を伏せた。死を覚悟されているのである。斎戒沐浴して髪に香を焚きこめる、――刺客の手にかかることがあろうとも、見苦しい首級しゅきゅうさらしたくないとのゆかしい御覚悟からなのだ。

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夢野久作

【梅津只圓翁伝】

その他の神事能を、衷心から吾事として主宰し、囃子方、狂言方、その他の稽古に到るまで一切を指導準備し、病を押し、老衰を意とせず斎戒沐浴し、衣服を改めて、真に武士の戦場に出づる意気組を以て当日に臨んだ。

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久生十蘭

【新西遊記】

 翌日、未明に谷川で斎戒沐浴し、カンチェンジュンガの氷の山をまなかいに見る台地に坐った。百八遍の礼拝をして誓願文を読み、山に向って「何事の苦しかりけるためしをも人を救はむ道とこそなれ」と朗詠し、導師の学位を受けるためにあらためて学寮に入った。

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林不忘

【丹下左膳 日光の巻】

 ここは芝居をする気の対馬守、いかにも先祖伝来の大財産を、あのこけ猿の壺によって掘り出すといったおごそかなようすでした。
  斎戒沐浴さいかいもくよくして、おくわ入れの儀式と称し、対馬守が自身で第一の鍬を振りおろす。
 もっとも、これは始球式みたいなもので、ほんのまねごと。

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Last updated : 2022/11/23