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自主独立
じしゅどくりつ
作家
作品

福沢諭吉

【徳育如何】

 開国以来、我が日本人は西洋諸国の学を勉め、またこれを聞伝えて、ようやく自主独立の何ものたるを知りたれども、未だこれを実際に施すを得ず、またその実施を目撃したることもなかりしに、十五年前、維新の革命あり。この革命は諸藩士族の手に成りしものにして、その士族は数百年来周公孔子の徳教に育せられ、 満腔まんこうただ忠孝の二字あるのみにして、一身もってその藩主に奉じ、君のために死するのほか、心事なかりしものが、一旦開進の気運に乗じて事を挙げ、ついに旧政府を倒して新政府を立てたるその際に、最初はおのおのその藩主の名をもってしたりといえども、

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服部之総

【加波山】

 由緒ある門閥の郷士たちは、親鸞の時代から加波山事件までのながい日本の社会史を通じて、日本封建制のいわばアトムを構成してきた。加波山事件の直接の前件となった福島事件の領袖河野広中こうのひろなかが晩年(彼の伝記のなかで)つぎのようにいっているのは面白い。「東北は往昔化外の地を以て遇せられたけれども、その民は質実、剛健で、しかも地方の豪族を頂いて自治し、実に自主独立の精神に富んでいた……」。
 河野家じたいがこの「豪族」の一つで、伊予いよの名族河野氏のすえ加藤嘉明かとうよしあきに仕え、嘉明が伊予松山から会津に転封され、嘉明の子明成が徳川からつぶされるや、土着して「東北の豪族」となった。日本封建制の最下部を支える農奴主の小天地――領主が幾人変ろうと、豊臣が徳川に変り徳川が明治になろうと、それじたいビクともしない「自主独立」の封建制のアトム、それがこの豪族であった。親鸞の関東における門徒もまたこの 範疇はんちゅうを出ないとみられる。

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喜田貞吉

【融和問題に関する歴史的考察】

住居はよしや粗末な掘立小屋、あるいは蒲鉾小屋のようなものでありましても、それで雨露が凌げさえすればまず足るとしまして、第一に食物がなければ生きて行くことができません。そしてそれに次ぐものは衣服で、この二つは人生にもっとも必要なものでありました。したがって自らこれを生産するもののみが、自主独立の生活を営みうる訳で、その他のものは、みなこれに頼って生活の資を求めねばならなかったのです。これいわゆる「農は生民の本」なるものです。ここにおいてか食物衣服の生産者と、その供給を受ける者との間に、自然身分の相違が生じて参ります。

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與謝野晶子

【晶子詩篇全集】

それをめぐつて
マロニエの並木が明るい緑を盛上げ、
そして人間と、自動車と、乗合馬車と、
乗合自動車との点とマツス
命ある物の
整然とした混乱と
自主独立の進行とを、
断間たえま無しに
八方はつぱうの街から繰出し、
此処ここ縦横じゆうわうに縫つて、
断間たえま無しに
八方はつぱうの街へ繰込んでゐる。

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中里介山

【大菩薩峠 京の夢おう坂の夢の巻】

 なんにしても北海道は、日本の幕府の支配内のところに相違ない。そこへ鍬を卸すことは、何かの故障も予想されるし、自主独立の精神にさわるところがある。それに気候が寒い――物見遊山の目的の船出ではないから、気候風土の良否の如きを念頭に置くことは 贅沢ぜいたくのようなものだが、さりとて同じひらくならば、気候風土の険悪なところよりは、中和なところがよろしい。寒いところよりは、温かいに越したことはない。

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Last updated : 2022/11/23