ご利用について
参考書
四字熟語  を     表示  件
このサイトに登録されている四字熟語を検索します。平仮名での検索や一文字からの検索、絞り込み検索などもできます。
取捨選択
しゅしゃせんたく
作家
作品

坂口安吾

【意慾的創作文章の形式と方法】

 すなわち小説の文章は、表現された文章よりもその文章をあやつる作者の意慾いよくにより以上重大な秘密がある。作家の意慾は表面の文章に働く前に、その取捨選択に働くことが更に重大なのだ。小説の文章は創作にも批判にも ず第一にの隠れた意慾に目を据えなければならない。

青空文庫で読む  

小出楢重

【めでたき風景】

 構図は取捨選択が勝手次第であるが題材はその範囲はなはだ狭いものである。風景画の如く広く自然界に向かう如く無尽蔵な題材は得られない。つまり主として室内における仕事である。座右の何物か以外には描くべき何物もないことさえある。ことに下宿屋の二階の四畳半で暮していたりすると茶色の壁と、チャブ台一ツ、火鉢、本箱でおしまいである。いかにマチスでもこの光景を見ては嘆息するだろう。

青空文庫で読む  

宮本百合子

【貧しき人々の群】

 貧しい者共は、盆の遊びを繰越して、金も貰わないうちから買いたい物の取捨選択に迷い、 彼処あしこの家では俺ら家より餓鬼奴が沢山たんといっから十分に貰うんだろうという羨みなどから、今まで邪魔にしていた子供等を一夜の間に五人も十人も殖やしたいようなことを云っている。そして、たださえ働き者ではない彼等は、こうやって汗水たらして一日働いた幾倍かの物が今に来るのだというような思いに心をゆるめられて村全体にしまりのない気分が漲り渡り始めた。

青空文庫で読む  

下村湖人

【現代訳論語】

 先師がいわれた。――
「無知で我流の新説を立てる者もあるらしいが、私は絶対にそんなことはしない。私はなるべく多くの人の考えを聞いて取捨選択し、なるべく多く実際を見てそれを心にとめておき、判断の材料にするようにつとめている。むろん、それではまだ真知とはいえないだろう。しかし、それが真知にいたる みちなのだ。」

青空文庫で読む  

岸田國士

【新劇界の分野】

 これ以外に、更に分類のし方もあると思ふが、これら様々の傾向から生れる作品、舞台に接して、その優劣を批判し、好悪を定め、取捨選択を行ふのは世人の勝手である。単に無責任な泥の塗り合ひによつて、その何れにも幻滅を感じない用意が必要である。

青空文庫で読む  

谷譲次

【踊る地平線 長靴の春】

羅馬ローマ進軍当時の四人の将軍、ファシスト革命直後三年間の大臣と次官、一九二二年以後のファシスト事務総長、国民軍指揮官、学士院長、国防特別裁判所長、総組合長シンダカトなどです。そこで、この最高幹部会で、取捨選択して、すっかり定員数の候補者を決めてしまって、その全体を、最後に、いっぱん一千万人の投票に問うのです。

青空文庫で読む  

戸坂潤

【世界の一環としての日本】

この頃の官庁の記者クラブの記者は大体に於て官庁自身の発表をば掲示を待つようにして待っていなくてはならぬのではないだろうか。特に陸軍省海軍省の記者は大部分単なるラウドスピーカーたるに止まっているように想像される。記者は独自のニュースを手に入れることを許されないばかりでなく、発表のニュースの取捨選択の権利さえ、遺憾ながら持っていない。少しでも余計に報道することが必要だからだ。かくて新聞紙は重要ニュースは官庁のディクテーションに俟つ他ないということになる。

青空文庫で読む  

豊島与志雄

【野ざらし】

「仕事を見付けるということも大切でしょうが、それよりも、何をするかという、その何かを見出すのが、更に大切ではないでしょうか。誰にでも、何でもやれるものではないでしょう。先ず何をやるか、それからきめておいて、云わば生活の方向をきめておいて、それから初めて仕事を探すべきでしょう。そうでないと、どんな仕事がやって来ても、取捨選択に迷うばかりで、手が出せやしませんからね。」

青空文庫で読む  

柳宗悦

【民藝四十年】

 美術館であるからには、どこまでも品物の美しさを主にした立場をとるのが当然である。物の存在価値は美的本質によるのであって、他の要素はこれに比べて二次的のものと思われる。丁度人間の存在価値が「善」とか「聖」とかの本質に依るのと同じである。これに比べるなら「富」や「力」の如き二次的なものであろう。それ故私たちは美しいものだけを列べる。品物の取捨選択は当然きびしい。これはおそらく民藝館の持つ最も大きな特色の一つとなるであろう。不思議だがまだどこでもこれを充分に試みたことがない。

青空文庫で読む  

 
  • それぞれの四字熟語の詳しい意味などは、辞典や専門書でお確かめください。
  • このサイトの制作時点では、三省堂の『新明解 四字熟語辞典』が、前版の5,600語を凌ぐ6,500語を収録し、出版社によれば『類書中最大。よく使われる四字熟語は区別して掲示。簡潔な「意味」、詳しい「補説」「故事」で、意味と用法を明解に解説。豊富に収録した著名作家の「用例」で、生きた使い方を体感。「類義語」「対義語」を多数掲示して、広がりと奥行きを実感』などとしています。

おすすめサイト・関連サイト…

Last updated : 2022/11/23