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滄桑之変/滄桑の変
そうそうのへん
作家
作品

夏目漱石

【三四郎】

ちざる墓に眠り、伝わる事に生き、知らるる名に残り、しからずば 滄桑そうそう の変に任せて、 のちの世に存せんと思う事、昔より人の願いなり。この願いのかなえるとき、人は天国にあり。されどもまことなる信仰の教法よりみれば、この願いもこの満足も無きがごとくにはかなきものなり。生きるとは、ふたたびの我に帰るの意にして、再の我に帰るとは、願いにもあらず、望みにもあらず、気高き信者の見たるあからさまなる事実なれば、聖徒イノセントの墓地に横たわるは、なおエジプトの砂中にうずまるがごとし。常住の我身を観じ喜べば、六尺の狭きもアドリエーナスの大廟たいびょうと異なる所あらず。成るがままに成るとのみ覚悟せよ」
 これはハイドリオタフヒアの末節である。

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芥川龍之介

【奇怪な再会】

 お蓮に駄目だめを押された道人は、金襴きんらんの袋の口をしめると、あぶらぎった頬のあたりに、ちらりと皮肉らしい表情が浮んだ。
滄桑そうそう へんと云う事もある。この東京が森や林にでもなったら、御遇いになれぬ事もありますまい。――とまず、にはな、卦にはちゃんと出ています。」
 お蓮はここへ来た時よりも、一層心細い気になりながら、高い見料けんりょうを払ったのち 匇々 そうそううちへ帰って来た。

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折口信夫

【翁の発生】

翁の生ひ立ちの語りは、其誕生から、其に伴ふ母の述懐を述べて、自身の醜さを誇張して笑はせます。其から、今まで生きてゐた間に、滄桑の変を幾度も見た事を言ひまして、翁の壻入りの話になるのです。壻になつた時の準備に、色々な事を習うて、種々の失敗をする、おもしろい「早物語」らしい処があります。

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アントン・チェーホフ
神西清訳

【決闘】

「現にあなたはしょっちゅう研究ばかりしている、海の奥秘を探り、強者と弱者を分類し、書物を著わし、決闘を挑んでらっしゃる。だがそのため別に世の中が変りもしない。が御覧なさい、どっかのよぼよぼ爺さんが聖霊に感じて、一言もぐもぐとやるか、或いはまたアラビヤから新しいマホメットが半月刀を振りかざし駒を飛ばして現われたら、何もかも一どきに引くり返って、ヨーロッパにはそれこそ滄桑の変が来ましょうよ。」
「そうそう、補祭君、天に熊手でそう書いたったっけな。」
「仕事を伴わぬ信仰は死物だ。が、信仰を伴わぬ仕事はもっと悪い。ただ時間つぶしにしかならないんです。」

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Last updated : 2022/11/23