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天罰覿面
てんばつてきめん
作家
作品

海野十三

【 発明小僧 】

 これは某市電の某車掌君の発明にかかるものである。およそ人間というものは、しつけの悪いもので、電車に乗って金と引換えに切符や乗車券を渡して置くと、「折らないで下さい」と再三注意を与えて置くにもかかわらず、下車のときにはクルクルと巻物のようにいてしまう者あり、或いはもうこれ以上折れないというほど小さく折り畳みて鼻糞大にしてしまうものあり、そのために切符を改める手前大いに事務渋滞じゅうたいを来たすものであり。
 いくら注意を与えても、乗客は云うことをきかないので、本発明方式を提供した次第である。これを採用するときは天罰覿面 てんばつてきめん、乗客は反省するであろう。

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海野十三

【 什器破壊業事件 】

「おう、えらい怪我をやったな。そりゃ早く手当をせんといかん。ほら、このたばこをもんで傷口につけろ。このハンカチでおさえて、そして医者を呼べ」
「あらまあ、オギンさん、怪我をしたの。天罰覿面 てんばつてきめんよ」
「こら、なにをいっとるか。早くハンカチでゆわえてやれ、それからこの壊れ物を早く片づけて――」と、旦那様はいったが、どうしたわけか急にまた周章あわてて、
「おい、皆、早く向うへいけ。片づけるのはあとでいいから、早く向うへいけ」

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三遊亭圓朝
鈴木行三校訂・編纂

【 西洋人情話英国孝子ジョージスミス之伝 】

是まで種々しゅ/″\の商法をいとなみしも、慣れぬ事とてな仕損じ、七年ぜんに佐久間町へ旅人宿りょじんやどひらきしおり、これ重二郎殿、きみ親御おやご助右衞門殿が尋ね来て、用心のため預けられた三千円の金を見るより、あゝ此の金があったなら我望わがのぞみの叶う事もあらんと、そゞろにおこりし悪心より人を殺した天罰覿面 てんばつてきめんかゝる最後をげるというも自業自得じごうじとく我身わがみかえってこゝろよきも、只不憫ふびんな事は娘なり、血縁にあらねば重二郎どの、女房に持ってくださらば心のこさず臨終りんじゅういたす、お聞済きゝずみくだされ

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国枝史郎

【 死の航海 】

「自業自得というものですな。天罰覿面と云いましょうかな。合宿所の主人を絞殺して金を盗んだはいいけれど、自分の穿いていた靴の跡から直すぐに罪悪が発見してこう我々に踏み込まれたので、遂々自分から観念して海へ飛び込んで死ぬなんて……この窓下の海と来たら深い上に海草が生え延びていて、どんな水練の達人でも一旦此処へ這入ったが最後浮かび上がることは出来ません。証拠も沢山ございます」技倆うで自慢の刑事はこう云って、みんなの顔を見廻わした。

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国枝史郎

【 怪しの館 】

大変もない美人だったので、琢磨氏も随分そそのかされ、あぶない時などもあったそうですが、とうとう誘惑に勝ったそうです。負けた島子はくやしがって、舌を噛んで死んだということですが、いってみれば天罰 覿面てきめんでしょう。さらに一方花垣志津馬は、無頼の浪人を手下とし、葉末さん誘拐を企てたり、琢磨氏殺害をたくんだり、いろいろ奸策をしたそうです。

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Last updated : 2023/10/27