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江戸文字の内、
加護字かごじ」と呼ばれる字体一覧
= 江戸町火消しの半纏に染め抜かれた文字 =

  • 江戸文字えどもじ と呼ばれる字体がある。江戸時代末期から、歌舞伎や寄席、相撲などで用いられた独特の字体の総称で、それぞれ「 芝居文字しばいもじ(通称、 勘亭流かんていりゅう )」「 寄席文字よせもじ(通称、 橘流たちばなりゅう )」「 相撲字すもうじ(通称、 根岸流ねぎしりゅう )」などと呼ばれる。また、半纏や提灯、千社札などに使われる「 籠字かごじ 」と呼ばれる字体もある。
    《 江戸文字の例 Wikipedia  
    芝居文字
    寄席文字
    相撲字
    籠字
  • 籠字は、文字の輪郭を取ってその中を塗り込む書法の文字で、ここでは、その派生文字とされる、江戸町火消しの半纏などに使われた 「 加護字かごじ 」と呼ばれる字体を五十音の一覧として見てみる。
  • 加護字とは、『 地の中の文字の周りを余白が囲んで守る形(覆輪ふくりん )で、この余白が火除けにつながるとの縁起を担いで火伏せの神の加護を願い、「籠」ではなく「加護」の字があてられるようになったもの 』とされる。(参考:橘 右橘著「図説 江戸文字入門」  ほか)
  • なお、加護字で使われる「 」と「 」の字がよく似ている。これは、「お」の字に変体仮名と呼ばれる字体の「 (於)」が使われているためで、また、「え」は「 (江)」が、「か」は「加」が使われている。変体仮名一覧  
 江戸町火消しの「いろは四十八組・本所深川十六組」で使われた文字 
《一番組》
《二番組》
《三番組》
《五番組》
《六番組》
《八番組》
《九番組》
《十番組》
《南組》
《中組》
十六
《北組》
十一
十二
十三
十四
十五
いろは四十八組には「へ、ら、ひ、ん」の文字がない。これは、語呂の悪さなどを理由に除かれたといわれ、代わりに「百、千、万、本」の字が使われた。
*このページの江戸町火消しの半纏の画像は、ベルリン州立図書館蔵「江都土産纒雛形」、東京都立図書館蔵「町火消纒装束の図」からの引用で、原画から当該部分を切り取ったいわゆる「部分」です。
《 加護字・いろは順 》
*「へ」は、江戸町火消しのいろは四十八組では使われていない。いろは四十八組では「百」が使われた。
*「ら」は、江戸町火消しのいろは四十八組では使われていない。いろは四十八組では「千」が使われた。
*「ひ」は、江戸町火消しのいろは四十八組では使われていない。いろは四十八組では「万」が使われた。
*「ん」は、江戸町火消しのいろは四十八組では使われていない。いろは四十八組では「本」が使われた。
《 加護字・あいうえお順 》
*「ひ」は、江戸町火消しのいろは四十八組では使われていない。いろは四十八組では「万」が使われた。
*「へ」は、江戸町火消しのいろは四十八組では使われていない。いろは四十八組では「百」が使われた。
*「ら」は、江戸町火消しのいろは四十八組では使われていない。いろは四十八組では「千」が使われた。
*「ん」は、江戸町火消しのいろは四十八組では使われていない。いろは四十八組では「本」が使われた。
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Last updated : 2022/11/23