作品に出てくるものの数え方(助数詞)
 
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荷
作 家
作 品
森鷗外

【山椒大夫】
日がよほど昇ってから、柴を背負って麓へ降りる、ほかの樵が通りかかって、「お前も大夫のところの奴か、は日に何荷苅るのか」と問うた。
「日に三荷苅るはずの柴を、まだ少しも苅りませぬ」と厨子王は正直に言った。
「日に三荷の柴ならば、午までに二荷苅るがいい。柴はこうして苅るものじゃ」樵は我が荷をおろして置いて、すぐに一荷苅ってくれた。
厨子王は気を取り直して、ようよう午までに一荷苅り、午からまた一荷苅った。

【山椒大夫】
大夫は嘲笑った。「愚か者と見える。名はわしがつけてやる。姉はいたつきを垣衣、弟は我が名を萱草じゃ。垣衣は浜へ往って、日に三荷の潮を汲め。萱草は山へ往って日に三荷の柴を刈れ。弱々しい体に免じて、荷は軽うして取らせる」

石川啄木
【赤痢】
有難いお話でな。その時お持になつた色々の調度、箪笥、長持、總てで以て十四荷- - 一荷は擔ぎで、畢竟(つまり)平たく言へば十四擔ぎあつたと申す事ぢや。
佐々木味津三
【旗本退屈男 第五話 三河に現れた退屈男】
いかな大藩の御大名方もこの街道を通りまする析、御陣屋の御門が閉まっておりさえすれば、通行勝手、半分なりとも御門が開いておりましたならば、御挨拶のしるしといたして御音物(ごいんもつ)を島台に一荷、もしも御殿様が御門の前にでもお出ましでござりましたら、馬に一駄の御貢物(おみつぎもの)を贈らねばならぬしきたりじゃそうにござります。
薄田泣菫
【艸木虫魚】
小六はこの男が仕事もなくては、定めし居つらかろうと、毎日逢坂の一荷ずつ水桶で家に運ばせることにした。それを聞いた世間はよくはいわなかった。
與謝野晶子
【私の生ひ立ち】
大きい松の木の下で、瓦を囲つて枯枝を焚いた上には大きい釜が掛けられてあつて、松茸御飯の湯気がぶうぶうと蓋の間から、秋の青空めがけて上つて居るのでした。其処(そこ)へまた下男の一人は大きい重箱二つを一荷にして舁(かつ)いで来ました。
紫式部
與謝野晶子訳
【源氏物語 松風】
「たいそうでない纏頭の品があれば」
と言ってやった。明石(あかし)は手もとにあった品を取りそろえて持たせて来た。衣服箱二荷であった。お使いの弁は早く帰るので、さっそく女装束が纏頭に出された。
作者不詳
国民文庫
(明治43年)
校訂: 古谷知新
【源平盛衰記】
或説には、那智の客僧等是を憐て、滝奥の山中に庵室を造りて隠し置たり。其所今は広き畑と成て、彼人の子孫繁昌しておはす。毎年に一荷那智へ備ふる外は別の公事なし。
吉川英治
【私本太平記 婆娑羅帖】
「相違ございません。巻絹十ぴき、砂金一のう、大鯛一台などの品々を供にになわせて、そのお使者は、女輿おんなごしを中門で降り、色代しきたいうやうやしげに――若殿さま御婚礼のお祝いに、佐々木道誉の名代として遣わされました者――と、たしかな御口上なので」
 
   
 
 
 

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Last updated : 2019/05/16