『近世流行商人狂哥絵図』に見る
「江戸時代の行商人と売り声」
= 曲亭馬琴 =

与勘平膏薬よかんべいこうやく
近世流行商人狂哥絵図・榛田稲荷代垢離願人
  • 絵にマウスを乗せると、部分的に拡大して表示されます。
 ・原文/翻刻(歴史的仮名遣い。*変体仮名は現用に置き換え)

《近世流行商人狂哥絵図》


與勘平膏薬



しの田御むさう
よかん平
けんへき 灸代
ひび あかぎれ
ようちやう ねぶとに
よかん平
 ・読み下し(現代仮名遣い・漢字交じり・振り仮名)

《近世流行商人狂哥絵図》


与勘平膏薬

よかんべいこうやく


信田しのだ 御夢想ごむそう
与勘平よかんべぇ
痃癖けんぺき 灸代
ひび あかぎれ
よう ちょう ねぶとに
与勘平よかんべぇ
  • 「灸代」は「きゅうしろ」と読むか。
  • お灸の跡が火傷のようになった部分に効くということか。(読み方と合わせて調査中)
  • 太田南畝の雑記帳「街談録」を基に後人が編纂した『半日閑話・巻之十三』には次のように見られる。
  • 泉州信田の森の与勘平とて、奴両人挟箱はさみばこを持ちて膏薬を売る者あり。

    《売り声》
    泉州信田郡
    いなりの御夢想
    よかん平が膏薬は
    疝気せんき寸白すばく
    貼ったらよかん平
    しゃくやつかえに
    呑んだら与勘平
    肩からすそ
    はったら与勘平
  • また、同じく『半日閑話・巻之十三』の「数えうた」に次のように見られる。
    〽︎四ツとや、よかん平膏薬かふ人は信田の狐にばかされたンノウ
『與勘平膏薬/与勘平膏薬』(曲亭馬琴・近世流行商人狂哥絵図)
・原文/翻刻(歴史的仮名遣い。*変体仮名は現用に置き換え)
しの田御むさう よかん平
けんへき 灸代
ひび あかぎれ
ようちやう ねぶとに よかん平
・読み下し(現代仮名遣い・漢字交じり・振り仮名)
信田しのだ 御夢想ごむそう  与勘平よかんべぇ
痃癖けんぺき 灸代
ひび あかぎれ
よう ちょう ねぶとに  与勘平よかんべぇ

近世流行商人 きんせいりゅうこうあきんど 狂哥絵図 きょうかえず は、曲亭馬琴きょくていばきん (明和4年6月9日(1767年7月4日) - 嘉永元年11月6日(1848年12月1日)/江戸時代後期の読本作者。代表作は『椿説弓張月』『南総里見八犬伝』)の作品です。天保6年・1835年 に刊行されたもので、江戸時代の行商人の姿と売り声を記しています。

 「二十三番狂歌合」「流行商人絵詞二十三番狂歌合」「近世商人狂歌合」などとも呼ばれます。

 画像は国立国会図書館所蔵によります。このページでは、画像を明るくするために当サイト独自の色彩補正を行っており、国立国会図書館が公開している原画とは色調が若干違います。


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Last updated : 2024/06/29