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= 多摩川 =

《多摩川》
《翻刻》
多摩川  当国第一の勝景にして その流れ一條にあらす 大雨降沃げば 渡し口も頓に変る 西北には秩父および甲斐の山々を遠望 東南に臨めば堤塘連なり聳えて 四時の風景絶す 鮎の名産にして本朝六玉川のその一なり

《現代表記》
多摩川たまがわ  当国とうごく第一の勝景しょうけいにして、その流れ一條ひとすじにあらず。大雨たいう降沃ふりそそげば、渡し口わたしぐちとみに変わる。西北さいほくには秩父ちちぶおよび甲斐かいの山々を遠望ながめ東南とうなんのぞめば堤塘つつみつらなりそびえて、四時しいじ風景ふうけい絶えず。あゆの名産にして本朝ほんちょう六玉川むたまがわのそのいつなり。

*四時(しじ・しいじ)は、四季のこと。
六玉川むたまがわ は、平安~鎌倉時代の和歌に詠まれた全国の玉川の総称で、萩の玉川(近江国)、擣衣(とうい)の玉川(摂津国)、千鳥の玉川(陸奥国)、調布(たづくり)の玉川(武蔵国)、井手の玉川(山城国)、高野の玉川(紀伊国)の六つ。それぞれに詠まれた風景、風物が定まっていた。
*六玉川を題材にした錦絵は、多くの絵師が筆を取っている。
*説明は、などの意。
*万治は、1658年から1661年。
漢字かな

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Last updated : 2021/10/23