『江戸時代の行商人と売り声』= 近世商賈尽（きんせいあきないづくし）狂歌合（きょうかあわせ） =

《 大文字屋 》

• 市兵衛は、新吉原遊廓大文字屋の初代当主で、あだ名が「 南瓜（かぼちゃ） 」。子供達までもがはやし立て、自らも「〽︎大文字屋のかぼちゃとて」と歌い人々を笑わせたという。
• 位牌には「法名釋佛妙加保信士」と書かれていたという。
• 養子に入った二代目市兵衛は狂歌師で、狂名を初代のあだなから取って「加保茶元成（かぼちゃのもとなり） 」と名乗ったとされる。

「 近世商賈尽（きんせいあきないづくし）狂歌合（きょうかあわせ） 」は、江戸時代後期の考証家、石塚豊芥子（いしづかほうかいし）などによる、嘉永5年（1852年） の作品です。

「商人尽し狂歌合」「仕出し商人尽し歌合」などとも呼ばれます。

　この本のタイトルは「商売」（旧字体で「商賣」）ではなく、「商賈（しょうこ）」です。商賈は商人のこと（商売の意味にも使われる）で、この本の別名の「商人尽し狂歌合」「仕出し商人尽し歌合」でも「商人」が使われています。

　画像は国立国会図書館所蔵によります。このページでは、画像を明るくするために当サイト独自の色彩補正を行っており、国立国会図書館が公開している原画とは色調が若干違います。