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中国『康熙字典』に見る古文(古字)

《このページについて》
 このページは、このサイト内の国字に関するページでの国字をチェックする際に参考にした、中国の字典である『 康熙字典こうきじてん 』の中に、「古文」と表記された文字があることに着目し、その一覧を作成したものです。
『訂正康熙字典』(国立国会図書館蔵)より
『康熙字典』での「古文」とは「古字」のことで、『康熙字典』の編纂時点で編者によって「古字」とされた漢字を指します。
『康熙字典』は、中国の しん 代に作られた漢字字典で、張玉書、陳廷敬らの監修によって 1716 年〈康熙 55 年〉に成立。4 万 7 千余字を載せ、部首別に画数順の配列となっています。
 日本でも長く利用され、安永9年〈1780年〉に日本で翻刻された版や、明治20年〈1887年〉に渡部温の編纂で表された訂正版などがあります。
 文化2年〈1805年〉から天保9年〈1838年〉の作品とされる、滝沢馬琴・高井蘭山著、葛飾北斎画による『新編水滸画伝』(国立国会図書館蔵   )には、「正字通康熙字典などいまだ舶来なしといえども」などと見られ、また、日本の文部科学省による常用漢字の説明の中にも「康熙字典体」という言葉が見られます。日本の明朝体活字は、この康熙字典をよりどころとした「康熙字典体」で成り立ったとされます。
《参考》「常用漢字表・表の見方及び使い方」(文部科学省)での一文。
6 丸括弧に入れて添えたものは,いわゆる康熙字典体である。これは,明治以来行われてきた活字の字体とのつながりを示すために参考として添えたものであるが,著しい差異のないものは省いた。
『康熙字典』での例 ① 『康熙字典』では、例えば、
という字には、次のような文字が「古文」として書かれています。
 この中の「竜」という字は、「康熙字典」の編纂時点では「古文」とされていますが、現在の日本では常用漢字にもなっていて、「龍」の新字体とされる字形です。(現在日本で使われる字は、「立」の字形が康熙字典体とは若干違います)
『康熙字典』での例 ② 「雨」という字があります。この「雨」について、『康熙字典』では沢山の文字が「古文」として記されます。
 二つ目は「小雨」でしょうか。三つ目は「大雨」でしょうか。四つ目は「夕立」でしょうか。
『康熙字典』での例 ③  お爺さんって、「邪(じゃ・よこしま)」だったの ??
『康熙字典』での例 ④  ペロペロ、ペロペロとよく舌が回るようで !! この古字で話しているらしい人にはだまされないよう気を付けよう !!
『康熙字典』での例 ⑤ 「五」の古字の二つ目は、ほとんど「 X(エックス)」!! 。この字は日本の「乄・〆(しめ)」に似ていますが、「乄・〆」とは違う字です。「乄・〆」は日本で作られたいわゆる「国字」で中国では使われません。
『康熙字典』での例 ⑥ 「古文(古字)」とされる「」の字はどのような筆順なのでしょうか。この字は、現在の日本の「戸籍統一文字」となっていて、戸籍統一文字での読みは「ホツ」。ちなみに、正字とされる「誖」の読みは「みだす・ホツ・ボチ・フツ・フチ」。

 このページでは、1716年に中国で編纂された『康熙字典』の中から、「古文」と表記された文字を見てみます。

《凡例など》
  • 字形及び部首は、『康熙字典』(安永9年〈1780年〉[国立国会図書館蔵] )を参考にした。
  • 部首の画数配列は『康熙字典』に沿った。部首の表記は、検索がしやすくなるよう現在日本で使われている字体も出来るだけ併記するようにした。
    例:齒 歯、黃 黄、黑 黒、龍 竜、龜 亀 など。
  • 「正文」の文字はベースを白とし、「古文」の文字はベースを着色し「正文」の右に配置した。
  • 1,285 字の「正文」を収載し、それに対する 2,124 字の「古文」を収載した。
《 部首別目次 》
1画
丿
乙 乚
2画
人 亻
刀 刂
卩 㔾
3画
夊 夂
尢 尣
巛 川
己 巳 已
广
彐 彑
4画
心 忄
戶 戸
手 扌
攴 攵
无 旡
歹 歺
毋 母
水 氵 氺
火 灬
爪 爫
牛 牜
犬 犭
5画
玉 王 ⺩
示 礻
6画
网 罒 㓁
羊 ⺷
羽 羽
老 耂
肉 月 ⺼
艸 艹
衣 衤
襾 西 覀
7画
言 訁
辵 辶 ⻌
邑 阝
8画
金 釒
門 门
阜 阝
靑 青
9画
食 飠 ⻞
10画
11画
鹿
麥 麦
12画
黃 黄
黑 黒
13画
14画
齊 斉
15画
齒 歯
16画
龍 竜
龜 亀

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Last updated : 2024/06/29