「書き出し」

 「書き出し」 <作家別・ら行>

『ら行』の「書き終わり・結び」を見る
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  使い方と説明
  • 下の枠の番号や作家名、作品名などをクリックすると、表示されている作家の作品が出たり消えたりします。
  • 主に明治・大正から昭和初期の作家の、日本文学を主とする著名な作品の「書き出し」と「書き終わり・結び」を収録しました。一部翻訳文も含まれます。
  • 詩集や、段などで書かれている作品は、初めの一編(一段、一作など)と最後の一編(一段、一作など)を「書き出し」「書き終わり・結び」として示しました。小説や随筆などにおける「書き出し」「書き終わり・結び」とはやや趣が異なります。
  • このページでは、『作家別・ら行』の作品の「書き出し」、つまり作品の最初の部分を表示します。
  • 「書き終わり・結び」は別のページで見ることができます。「書き終わり・結びを見る」をクリックしてください。
  • 「インターネット電子図書館 青空文庫 」からの引用がかなりの割合を占めます。引用したサイトがある場合、それぞれの作品の原文へのリンクを設けました。
1.魯迅 「阿Q正伝」 井上紅梅訳  

        第一章 序

 わたしは阿あキューの正伝を作ろうとしたのは一年や二年のことではなかった。けれども作ろうとしながらまた考えなおした。これを見てもわたしは立言の人でないことが分る。従来不朽の筆は不朽の人を伝えるもので、人は文に依って伝えらる。つまり誰某たれそれは誰某にって伝えられるのであるから、次第にハッキリしなくなってくる。そうして阿Qを伝えることになると、思想の上に何か幽霊のようなものがあって結末があやふやになる。
 それはそうとこの一篇の朽ち易い文章を作るために、わたしは筆を下すが早いか、いろいろの困難を感じた。第一は文章の名目であった。孔子様の被仰おっしゃるには「名前が正しくないと話が脱線する」と。これは本来極めて注意すべきことで、伝記の名前は列伝、自伝、内伝、外伝、別伝、家伝、小伝などとずいぶん蒼蝿うるさいほどたくさんあるが、惜しいかな皆合わない。

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Last updated : 2017/11/20