「書き出し」

 「書き出し」<作家別・わ行>

『わ行』の「書き終わり・結び」を見る
・下の文字をクリックすると、説明や文章が出たり消えたりします。
 ■ 使い方と説明
  • 下の枠の番号や作家名、作品名などをクリックすると、表示されている作家の作品が出たり消えたりします。
  • 主に明治・大正から昭和初期の作家の、日本文学を主とする著名な作品の「書き出し」と「書き終わり・結び」を収録しました。一部翻訳文も含まれます。
  • 詩集や、段などで書かれている作品は、初めの一編(一段、一作など)と最後の一編(一段、一作など)を「書き出し」「書き終わり・結び」として示しました。小説や随筆などにおける「書き出し」「書き終わり・結び」とはやや趣が異なります。
  • このページでは、『作家別・わ行』の作品の「書き出し」、つまり作品の最初の部分を表示します。
  • 「書き終わり・結び」は別のページで見ることができます。「書き終わり・結びを見る」をクリックしてください。
  • 「インターネット電子図書館 青空文庫 」からの引用がかなりの割合を占めます。引用したサイトがある場合、それぞれの作品の原文へのリンクを設けました。
1.若松賤子 「忘れ形見」  

 あなた僕の履歴を話せって仰(おっしゃ)るの? 話しますとも、直(じっ)き話せっちまいますよ。だって十四にしかならないんですから。別段大(たい)した悦(よろこび)も苦労もした事がないんですもの。ダガネ、モウ少し過ぎると僕は船乗(ふなのり)になって、初めて航海に行(ゆ)くんです。実に楽(たのし)みなんです。どんな珍しいものを見るかと思って……段々海へ乗出して往(ゆ)く中(うち)には、為朝(ためとも)なんかのように、海賊を平(たい)らげたり、虜(とりこ)になってるお姫さまを助けるような事があるかも知れませんからね。それから、ロビンソン、クルーソーみたように難船に逢(あ)って一人ッきり、人跡(じんせき)の絶えた島に泳ぎ着くなんかも随分面白かろうと考えるんです。

Last updated : 2025/12/26