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= 再出 御殿山 当時のさま =

《再出 御殿山 当時のさま》
《翻刻》
再出 御殿山 当時のさま  嚮にこの図を出しし後 蕃鎮の為にとて 蒼々たる大洋に御台場を築かれしとき この山の土を取り そのさま昔に変りぬれば 今また図して参考の便とす

《現代表記》
再出 御殿山ごてんやま 当時とうじ のさま  さきにこのいだししのち蕃鎮ばんちんの為にとて、蒼々そうそうたる大洋たいよう御台場おんだいばかれしとき、このやまつちを取り、そのさまむかしかわりぬれば、今またして参考さんこう便たよりとす。

*ここでは、「この山の土を取り、そのさま昔に変りぬれば」として、台場の土として使うため御殿山が削り取られた様子を描き残したとしている。広重は、削られる前の御殿山を第二編で「御殿山の花盛」として描いている。 第二編「御殿山の花盛」   
蕃鎮ばんちん は、古代中国の地方組織の名称であるが、ここでは幕府に開国を迫るペリー艦隊などのことか。
御台場おんだいば は、江戸の直接防衛のために造った洋式の海上砲台。お台場だいば
*お台場は、第六台場まで完成し、第七台場は未完成で終わった。
《参考:関東平野迅速測図に見る「台場」》
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*重ねている地図は、明治前期の、明治13年〈1880年〉から明治19年〈1886年〉にかけて作られた関東平野迅速測図と呼ばれる地図。

*広重は、名所江戸百景     でも「品川御殿やま」を描く。
*説明は、などの意。
*万治は、1658年から1661年。
漢字かな
*この地図の初期設定での中心点は御殿山付近。初期設定の左の地図は関東平野迅速測図と呼ばれる地図で、明治前期の、明治13年〈1880年〉から明治19年〈1886年〉にかけての関東平野。

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Last updated : 2022/11/23